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「持ってきてくれた?」
「ん。っつーかなんで手紙なんだよ」
「その方が秘密っぽくてドキドキするだろ」
相変わらずなリカちゃんにUSBを差し出せば、受け取ったそれをスーツのポケットにしまう。
「助かった…ってお前、今日香水強くね?」
クンクン、と鼻を鳴らしながら俺の匂いを嗅ぐ。
「なんか思ったより出ちゃったんだよ。キツい?」
「キツくはねぇよ。いつもが薄いから強く感じただけ。
ちょっと俺に移しとけば?」
そう言ったリカちゃんがふんわりと俺を抱きしめた。
「…こんなんで移るのかよ」
「さぁ?ちょっとはマシになんじゃねぇの」
「同じの付けてんだから意味なくねぇ?」
「足して割ったら丁度いいかもな」
「バカなの?そんなわけあるかよ」
こんなことで匂いが弱まるわけないってお互いわかってる。それでも離れがたくて、身を寄せ合った。
学校だから遠慮気味に抱きしめてくるリカちゃんのスーツの裾をツンツンと引っ張る。
「何?」
「……おつかい…出来たんだからご褒美ちょうだい」
少し固まったリカちゃんは「お前、最高だな」と囁き俺に触れるだけのキスをした。
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