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「そう言うと思って考えて来たっつーの。
んじゃまず俺から見本なー……」
ペラペラと発音良く英語を話すが、俺には名前と英語の先生ってところしか聞き取れない。
後で教えてもらおうか…いや、あいつならバカにするだけして教えてくれない気もする。
一通り喋り終わったリカちゃんに教室内からちらほらと手が挙がった。
「リカちゃん先生!!好きな食べ物は?」
「リカちゃん先生!!好きな色は?」
そんなのはまだいい。
「先生って彼女何人いんの?」
「先生の今日のパンツ何色?」
おいおい待てコラ。
それを聞いてどうすんだよ!とツッコミたいのを我慢し、拳を握り締める俺の後ろで「慧、我慢!」と拓海が言ってくる。
「お前らなぁ…質問すんならせめて英語にしろよ。今は英語の授業だってわかってんのかよ」
「いいじゃん!俺ら1年間一緒なんだし!」
「そうそう。担任の先生の事知りたいんだよ!」
「ケチケチすんなよ先生ー!」
こういう時、改めてリカちゃんって人気なんだなって思う。それが嫌なんじゃないけど…まぁ、複雑だ。
「ったく…しょうがねぇなぁ…」
頭をポリポリと掻いたリカちゃんは5つだけだからな、笑う。
それはどこから見てもいい先生で、恋人というフィルターを外して見るリカちゃんが遠く感じた。
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