アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
189
-
いくら高校生だといえども、いくら年下だといえども…恋人なら誕生日は祝いたい。
ましてや他人の口から聞かされるなんて以ての外だ。
「そんな事で俺は絡まれたのかよ」
「そんな事じゃねぇよ!!」
ポケットからタバコを取り出し、咥えようとしたのを奪う。リカちゃんの眉間に皺が寄ったが怯まず続けた。
「なんで言わねぇんだよ」
「逆に聞くけど何て言うんだ?」
「俺、4月20日誕生日だから祝えよ…とか」
「俺は暴君か。そこまで偉そうじゃねぇ」
…少しは偉そうだという自覚はあったのか。
そう思っていたら、リカちゃんが新しいタバコを出す。
すかさずそれも取り上げた。
「チッ…だから何だよ」
「お前はもうちょっと俺に気を使った方がいいと思う」
「あ?」
「みんなと同じタイミングで知った俺の気持ちを考えてみろ」
正確には俺の方が少しばかり後だけど。
リカちゃんの眉間の皺が深くなる。
けれど俺は止まれない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
189 / 1234