アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
193
-
「じゃあ次のページ1行目を、とま…鳥飼訳して」
兎丸と言いかけ、その席に誰も座っていないのを思い出した。
あのクソウサギ……案の定授業をサボりやがって。
だいたい俺のどこが気遣ってないんだよ。
昨日ウサギに言われたことを思い出す。
学年始めは年間予定や行事計画やらで職員会議が多い。それに加え新しいクラスを受け持ったとなれば、クラス全員の資料は頭に入れておきたい。
学年の副主任に選ばれた今年は、忙しさが例年の比ではない。
けれど家には腹を空かせたウサギが待っている。
そう思えば、早く帰らないと…と毎日仕事を持ち帰っては連日連夜のように徹夜が続く。
朝方に寝ることも多ければ、陽が昇る前に起きることもある。
どれも俺の都合なのはわかってはいるが、昨日みたいに疲れで余裕がなくなっていた時にキャンキャン騒がれれば、イラッとくるのは仕方ないだろう。
多少は言い過ぎたとは思う。
俺のことを思っての行動だとはわかるが…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
193 / 1234