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「星一いいヤツだったよな…」
「あぁ。」
「あんな事さえなきゃ」
今リカちゃんは何を思ってるだろう。
星兄ちゃんを自分の身代わりにしてしまった、と長年苦しんでいたリカちゃん。
そんなリカちゃんは、こんな話をされて辛くないんだろうか…。
「星一には本当に感謝してるよ」
リカちゃんの落ち着いた声が聞こえる。
「星一がいなかったら今の俺はないからな」
「そうよねぇー。今のリカは幸せの絶頂だものね」
「会うたび惚気られて迷惑だ」
「なんだ獅子原もついに彼女作ったか」
「モテるくせに特定の相手いなかったもんな!!」
静まったかと思ったら、おおー!!と騒ぎ出す。
いくつになっても友達同士ってのは特別なんだろう。
「うっせぇな…幸せなんだから惚気てもいいだろ」
リカちゃんがぶっきらぼうに言う。
「お、認めた認めた」
「そんだけ幸せなら結婚とか考えてんの?」
「あー…っとにその話ばっかだな」
「仕方ねぇよ。俺らもそろそろ考える歳だろ?」
教室で聞かれた時とは違う雰囲気。
あの時と違うのは…これから出てくる答えは子供騙しの冗談なんかじゃないって事。
聞きたいけれど聞きたくないような気もする。
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