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酒臭いし脂くさいしなんかベタベタしてるし…
マジで最悪だ…。
俺の腕を掴んでデレデレと鼻の下を伸ばす親父に口元をヒクつかせる。
これは客、これは客、これは客っ!!!そうは思いはするものの…
「ねぇねぇ君も飲もうよぉ。
優しいおじさんが奢ってあげるからさぁ」
「仕事中ですので結構です!!」
「そうは言わずにねぇねぇ」
「だから仕事中だっつってんだろ!」
かつて俺が我慢できた事などあったか?いや、無いね。
1度ならまだしも何回も絡まれちゃ俺の少ない我慢ゲージはすぐにてっぺんを迎える。
「離せっ…」
「君、顔は可愛いのにお口が悪いなぁ。
そんなイケナイ男の子にはお仕置きしちゃうぞぉ?」
間延びした言葉が俺の神経を逆撫でする。
何が「お仕置きしちゃうぞぉ?」だよ。
お前…俺が日頃どんなお仕置きされてるかわかって言ってんのかよ。
アイツ以上にお仕置きが上手いヤツそうそういねぇえからな。
「こらこらこらー。聞いてるのかなぁ?」
ぞわわわ…かかる鼻息と酒臭い吐息、近く脂ぎった顔に全身の毛穴から鳥肌が立つ。
「ひっ…気持ち悪、」
「怯えちゃって可愛いねぇ」
不快極まりないこの状況。
その中で感じた甘く…それでいて微かに煙たさの混じった香り。
「おいオッサン。
てめぇ誰のモンに手ぇ出してんのかわかってる?」
俺と親父の真横。
しゃがみこんで小首を傾げ、整った顔にこれでもかと黒い笑みを浮かべた俺様リカ様だった。
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