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「……俺も、好き」
聞こえるか聞こえないか…それぐらい小さな声で言った俺に、リカちゃんの唇が緩く弧を描いた。
「足りない。もっと」
「は?!嫌だし」
「言えよ」
「調子乗んなエロ教師!」
「へぇ……エロ教師、ねぇ」
グンと低くなる声色に、なんだか嫌な予感がする。
予感っていうか…確実にヤバい雰囲気だ。
「そんなエロ教師と付き合ってるっつー事はお前はエロウサギだな」
「なんでそうなんだよ」
「だって好きなんだろ?俺の顔も声も身体も全部」
『全部』を吐息混じりに言うところがマジで性悪だと思う。俺が否定できないのを知ってて言うんだから。
「……うぜぇ」
「否定しないってことは当たりだな」
「言ってろバーカ」
繋がれていた手を放し、身体ごと反対を向く。
寝たふりをする俺にリカちゃんは仕方ない…とでも言うかのように笑う。
窓ガラスに映るリカちゃんならずっと見つめていられるのに。
車が目的地に着くまで、俺は寝たふりを続けながら、ずっと窓の中の恋人を見つめていた。
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