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誕生日には夜景の見えるホテルでディナーを食べて2人で朝を迎える。
…なんて、女の子ならしてほしいんじゃないだろうか。
俺だってリカちゃんにそんな事されたら嬉しい。嬉しすぎて空でも飛んじゃうかもしれない。
だからって…。
「なんで自分の誕生日にホテルとってんだよ」
白で統一されたセレブ感漂う部屋に通された俺は、目の前のソファでタバコを燻らせる男を睨みつける。
「誕生日ぐらいリッチにいこうぜ」
「リッチ過ぎるわ!!!」
「スイートやめただけ謙虚だろ」
ここが一泊いくらかは知らないけど、土曜って高いんじゃないの?
歩が前に「土曜はラブホ高いから宿泊したくない」って言ってたし。
ラブホと高級ホテルが一緒かはわかんねぇけど。
もちろんリカちゃんは俺に払わせることはしない。
例え自分の誕生日でも100%それは無いって言い切れる。
「誰にも邪魔されず2人きりでいたい…つったらどうする?」
「……どうするって、そんな………って家でも2人だろ!」
「おぉ。ウサギにしては頭の回転早かったな」
「ッ、てめぇ……!!」
なんで……どうして目の前の男はこうなんだろう。
甘やかしたと思ったら突き放す。
愛を囁いたと思ったら次の瞬間には、その唇に浮かべるのは悪魔の笑み。
どこまでも掴めなくて、どこまでも追いかけたくなる。
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