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「おいオカマ」
「豊まで?!何度も言うけど、あたしはおネェよ!!!」
「どっちでもいいけど飯は何時だよ」
渡されたパンフレットを開いた桃ちゃんが首を傾げる。
「20時半って書いてあるわよ」
「えらく遅いな…」
美馬さんの言う通り、旅館にしては遅い時間の夕食だ。
「19時から近くで花火上がるんだよ。それ見てから飯にしようと思って遅らせてもらった」
窓枠にもたれながらタバコを吸っていたリカちゃんが答える。その隣にはしれっと歩が便乗している。
「ふふっ。花火ねー…それはそれは楽しみで仕方ないわよねぇ…リカちゃん」
「……うっせぇな。お前もう黙ってろよ」
「やだわー。黙ってあげてるあたしに感謝なさいよ」
ニヤニヤしながらリカちゃんの腕を突く桃ちゃん。
俺の隣に座っていた拓海も楽しみなのか、そわそわとしだした。
「それなら花火の前に風呂済ませた方が良くねぇ?」
タバコを消した歩の言葉を皮切りに、俺たちは風呂に入る準備を始める。
「やっぱ露天風呂だよなー!」
「お前は風呂より飯だろ」
「それは歩もだろうがよ」
タオルと浴衣を持って部屋を出ようとする俺たち3人と、何の用意もしない大人組。
扉の前で3人を振り返る。
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