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リカちゃんが俺を連れてきたのは、人混みから離れた所にある小さな建物だった。
受付もなく、周りに何もない。
どこに持っていたのかもわからない鍵で扉を開ける。
短い廊下の向こうには磨りガラスの引き戸があった。
「お、なかなかいい感じ」
先に中に入ったリカちゃんの声を聞きながら、俺も入り込む。そこに広がるのは、こじんまりとした脱衣所だった。
「風呂?」
「当たり。しかも貸切な」
「は?俺もう入ったんだけど」
既に2人とも入浴を済ませているのに、また風呂?
リカちゃんの意図する事がわからない。
「っつーか…みんな今頃探してんじゃねぇの?」
いきなり消えた俺たちを、拓海辺りはきっと心配してるだろう。もしかしたら目敏い歩が真っ先に気づいてるかも。
「大丈夫だよ。桃にはもうバレてるから」
「それって………」
何かに気づいて、けれど教えてくれなかった桃ちゃん。
あの時財布の中にあったのは…もしかしてチケットか何かだろうか?
「いいから脱げよ」
「え、嫌に決まってんだろ」
「却下。俺が脱げつったら脱ぐんだよ」
「てめぇは旅行に来ても偉そうだな」
嫌だと言い張る俺と、帯に手をかけ脱がそうとするリカちゃん。
押し問答を続けていると、リカちゃんが俺の首に舌を這わした。
「……ァッ」
「クッ…相変わらず弱ぇな」
その隙に浴衣は剥ぎ取られ、俺はパンツ一丁の情けない姿に。
「残りは自分で脱げるか?それとも脱がしてほしい?」
「脱がないって選択肢はねぇのかよ…」
「帰りビチャビチャのパンツ履きてぇならそうすれば?」
それは選択の余地なんて無いのと同じだ。
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