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「慧。目、開けろよ」
「やっ、無理ッ、無理ぃ…!」
「無理じゃなくて。絶対に損はさせねぇから俺を信じろって」
律動をやめたリカちゃんがギュッと俺を抱きしめる。
裸の胸と胸が合わさり、直に感じたリカちゃんの鼓動にそっと目を開いた。
視界には一面に広がる赤い大輪の花。
轟音を響かせる花火の音が一層激しくなり、夜空に幾つもの鮮やかな花が咲き乱れる。
凄まじい迫力だった。
「リカちゃん!花火!!花火すげぇ!」
「だろうな。すげぇ大きな音鳴ってる」
抱きしめる力を緩めたリカちゃんが俺を見つめる。
「じゃなくて!見ろよ!マジですげぇんだって!」
「ちゃんと見えてるから」
花火に背を向けているんだから見えるわけない。
けれどリカちゃんは見えてると言う。
「見えてねぇだろ!ちゃんと見ろって!!」
「慧の瞳に映ってんの見てるから大丈夫」
「………え、なに言ってんの…?」
「直接見るよりこっちのが何倍も綺麗に見える」
俺の目尻にキスを落とし、ふんわり笑う。
さっきまで散々人のことをからかい、苛めていたのとは同一人物とは思えない変わりようだ。
リカちゃん越しに見える花火がクライマックスを迎え辺りが真っ白に輝いた。
「………終わったな」
「あ、うん……終わっちゃった」
「じゃあ続きヤろっか」
止められていた動きが再開し、俺はまた快感の波にのまれていく。
けれど今度は目を閉じずリカちゃんを見つめ続けた。
「ッ…は、やっぱり…、」
「あぅっ……ぁっ………なっ…なに」
荒い息の合間に、苦笑混じりにリカちゃんは囁く。
「やっぱり……慧には俺だけを見ててほしい」
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