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浴衣から覗く首元まで染めて照れるなんて。
コロコロ変わっていく様子が見ていて飽きない。
「ッ!!歩ちゃん!年上をからかっちゃダメよ!」
顔を真っ赤にして怒る桃さんはマジで可愛い。
あー……なんか、嫌な予感。
頬を膨らませて怒る桃さんの手首を掴む。
俺よりも細くて白い滑らかな肌触り。
予感…っつーか…これはもう。
「とりあえず花火行きましょうよ」
どんどん引っ張って前へ進めば、少しだけスペースの空いた木陰があった。
そこに2人並んで空を見上げる。
「……綺麗ね」
「まぁ、花火ですからね」
「そういう夢のないところもリカそっくり!
あーぁ…今頃はウサギちゃんと2人でイチャイチャしてるのよねぇ………羨ましい」
羨ましい?
……それは、どっちがだろうか。
「あたしも可愛い恋人、欲しいわぁ…」
その言葉の意味することは…まさか。
「え、桃さんってそっちなんすか?」
「そっち……って……え?!あたしあっちなの?」
そっち、あっちと繰り返す俺たち。
その口調とキャラクターからてっきり女役だと決めつけていたのに…いや、まさかまさかな展開だ。
「ま、いいか」
ちょっとだけ悩んで出した答えに桃さんはキョトンと俺を見る。
その肌が花火の色鮮やかさに染まるように、俺の中でもじわじわと染み渡っていく。
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