アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
303
-
爪楊枝にわらび餅を刺し、俺に迫ってくるリカちゃん。
「けーい君、あーんは?」
「しねぇよ!!」
「ほら。可愛いお口開けてみ?」
「だから、しねぇって言ってんだろ!!」
いつの間にか俺の隣に座り、腰に手をまわす。
その顔は、しっかり酔いが回っていて目はウルウル、唇は薄く開いたまま赤い舌が覗く。
……忘れてたけど、この人めちゃくちゃ酒に弱いんだった。こんな外見でこんな性格のクセに。
「えぇー…慧君があーんしてるとこ見たいなぁ」
「お前キャラブレすげぇな!!」
「キャラ?俺はリカだけど」
首を傾げ不思議そうにする男。
お前は誰だと聞いてみたい…もちろん、どんな返事が返ってくるかわかるから聞かないけれど。
「なぁ。今何考えてんの?俺のこと以外考えてんなよ。
そういうの……すっげぇ嫌だ」
拗ねて膨れるのは…やっぱりどう見てもリカちゃんで。
いつもと全く違う様子にちょっと可愛いなんて思ってしまった。
初めて見る拓海は驚いてるし、歩と桃ちゃんに至ってはムービーなんて撮りながらニヤニヤしている。
慣れてる美馬さんは無視して黙々と食べてるけど。
そんなことなどお構いなしに、酔ったリカちゃんはどんどん大胆になる。
「とにかく戻れよ!腰触んな!!」
「やーだ。おとなしく食べねぇとチューすんぞ」
「……は?」
「あーんさせてくれないならチューする」
爪楊枝を置いたリカちゃんが顔を寄せてくる。
かなり本気なその表情に、俺は必死に逃げようとした。
けれどビクともしない身体にいつも手加減されていたのを知るだけだ。
「た、食べる!食べるから!!!」
「最初から素直になれよ。まぁ…そういうとこも可愛いくて好きだけど」
なんだか目眩がしそうだ。
優雅にわらび餅を俺の口元まで持ってきて囁く。
「慧君の小さくて可愛いお口開けて咥えてごらん?
上手にゴックンしてるとこ、見たいな…」
…どうやらリカちゃんは酔うと甘え上戸になるらしい。
ぴったりと身体を合わせ、1ミリも離れたくないと擦り寄ってくる…のは、まぁ置いといて。
………いちいちエロいのはなんでだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
303 / 1234