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「本当に性格悪いし生意気」
「そんなの今さらでしょ」
「黙ってたら可愛いのに…」
「俺のこと可愛いとか言うの桃さんだけですよ」
拗ねたような仕草と表情が俺の加虐心をくすぐる。
「それに…本当に可愛いのは目の前で必死に耐えてる人ですしね」
「ちょっと!!」
笑い混じりにそう言えば、すぐに反応が返ってきた。
しかも想像通り過ぎて…もう止められない。
「押しに弱くて強がりでビビりな桃さんは可愛い」
ストレートに褒められ慣れてない桃さんは簡単に赤くなる。そして、照れて反応に困るから顔をそらす。
だんだんわかってきた事が嬉しい。
こうやって桃さんをもっと知りたい。
「約束守ってくださいね?」
ゴンドラが地上に向かう中、念を押せば渋々ながら頷いた桃さん。
「デートじゃなくてお出かけだからね!」
「そんなん同じでしょ」
「違うわ!全然違う!!!」
変なところにこだわってるけど、わかってねぇな。
俺にとっては桃さんと一緒なら何でもいいってこと。
「早く俺を好きになればいいのに。
何を必死に隠してるかは知らないっすけど、どんな事を聞いても平気な自信ありますよ俺」
「………何も隠してなんかないわ」
「今は聞きません。いつか自分から言ってくれるまで待ちますから。こう見えても一途だし尽くしますよ?」
だから早く俺を好きになればいい。
あんたが欲しいものなら俺があげる。
ゴンドラから降りて行く背中に何度もそう語りかけた。
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