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学校からだいぶ離れたスーパーに寄って買い物を済ます。
卵や牛乳に紛れて、俺の嫌いなブロッコリーと納豆も買うリカちゃんを睨みつけた。
「いらねぇもん買ってんじゃねぇよ」
「いらなくないから。使うから」
「絶対に食わないからな」
「無理。何が何でも食べさすよ」
「そんなん食わなくても生きていける!」
俺が立ってるのとは逆の手に持ったカゴに、どんどん食材を入れていくリカちゃん。
何を言っても無駄なのを知っている俺は諦めて自分の分のお菓子を放り込んでいく。
「お前ね…そんな甘いモンばっか食ってると全身砂糖になるぞ」
「なんねぇよ」
「わかんねぇだろ。もうなってるかもなー」
ちょっと背が高いからって人の事を見下ろして笑うのはどうかと思う。
なんでこんなヤツが教師なんてやれてんのか不思議だ。
「バカばっか言ってねぇで早く帰ろうぜ」
レジに向かう俺の手をリカちゃんが掴んだ。
想像以上に強い力で引き止められ、動けなくなった俺は立ち止まってしまう。
「なんだよ」
人を引き止めたくせに何も言わない。
「なんか買い忘れか?」
いる物は全部カゴに入っている。
それなのにレジに向かおうとしない。
「黙ってねぇで何か言えよ」
リカちゃんが掴んだままの俺の手を、自分の顔の高さまで持ち上げた。
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