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542 (R18)
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「ひぁっ……もうイイ、から」
「イイ?それは嬉しい」
「じゃなくてっ!!」
グチュグチュ鳴らしながら溶けきった入口をずっと苛め続ける意地悪な舌。俺の体温が移って熱く火照ったソレが容赦なくナカを犯す。1番イイところに届きそうで届かないのが切ない。
「リカぁ…も、早くっ…」
「可愛い。いつもの呼び方も好きだけど、そうやって呼び捨てにされんのも好き」
リップ音を立てて離れた代わりに今度は指が宛がわれた。求めていたモノと違って、やだと首を振る俺にリカちゃんが問いかける。
「この俺がここまでシてんのにまだ浮気疑う?」
潔癖で俺様なリカちゃんが他人にこんなことをするとは思えないけど。もう全然疑ってなんかないんだけど。
ゆっくり入ってきた指。舌じゃ届かなかったところを擦られながら俺は必死にリカちゃんを振り返った。
穏やかな顔して笑いやがって……。
悔しいのに、悔しくて仕方ないのに!!
「っ、次は……許さないからな!」
長い中指が前立腺を掠めて、ちゃんとした言葉にならないけど俺は伝えたい。
リカちゃんが思っているよりもずっと俺はリカちゃんが好きなんだって。こんな気持ちは初めてなんだって。
「お前の隣は俺だけのもんだから誰にもやんねぇ」
俺の言葉にリカちゃんは指の動きを止め、黙る。少しして上げた顔。それは予想外に真面目な顔だった。
「それ本気で言ってんの?本気でこれからも俺の隣にいてくれんの?」
「なに…当たり前、だろ」
俺にとっては当たり前でわざわざ言葉にする必要もなかったセリフ。それなのにリカちゃんは痛いぐらい真っすぐに見つめてくる。
「俺もまだまだガキだな…自制がきかない」
フッと笑った顔は呆れているように見えた。
止まっていた指がいきなり3本に増やされる。その衝撃に息を飲む俺を、リカちゃんは遠慮も容赦もなく責めに責め立てる。
宣言通りそこには自制なんてない。
「あぁっ!!や、激しッ……待っ、無理だか」
「早く1つになりたい。もう我慢できない。慧、俺を受け入れて」
眉を寄せながら苦しそうにするリカちゃんが、指で俺を追いこみ反対の手を伸ばして俺の身体に触れる。
まるで限界まで1つになろうとするその行動に身体のずっと奥が苦しくなった。
リカちゃんも俺と同じなんだって、同じようにずっと2人きりでいたいんだって思った。
それを叶えるように俺は声を上げ、リカちゃんの名前を繰り返し呼ぶ。
指を抜いたリカちゃんが息つく暇さえくれずに入ってこようと、最初から最後まで加減なく穿たれようと嬌声だけを紡ぐ。
弾ける脳内と霞みゆく視界の中で求めるのは1人だけ。繋いだ手を離さないよう指と指を絡め、決して解けないように願った。
無くなった不安の分、快感と喜びは膨らむ。心にできた余裕が好きだという言葉を自然に発する。
「リカちゃん…んあッ、あぁっ……リカちゃんっ」
呼べば呼ぶほどリカちゃんの動きは激しくなり、より強く感じられた。リカちゃんにも俺を感じてほしいって思うのに上手くできなくて…それがもどかしい。
「やぁ……イク、イッ」
「いいよ。好きなだけ喘いで好きなだけイけよ」
「—ひっ…んんぁ!!」
ビクンと身体が跳ねて白濁を吐き出しても止まない律動。イッてる間もナカでは熱くて硬いモノが存在を主張しながら自身を刻みこんでいく。
快感を吐き出して、快感を植え付けられて。
いつまでも続く行為に身体の奥にいるリカちゃんが一層膨らんだのを感じた。
かろうじて残っていた意識で俺はリカちゃんに願う。
「置いて、いかなっ…で」
「………わかってる」
その返事に安心して俺は残っていた意識を手放した。
*
「置いていかれるのはいつも俺なんだよ…頼むから置いて行かないで。ずっとお前の隣にいさせて」
返ってこない懇願を繰り返す俺は滑稽だ。本当に情けなくて諦めが悪い。
いつか本当の気持ちを言える日まで。その時が訪れたなら今度こそ全部話すから。
あの日あの時から俺はお前の為に生きている。
お前がこの意味に気付いた時、重いと笑ってくれればいい。それが失笑でもなんでもいい。
受け入れてくれなくても、拒絶さえしないでくれたらそれでいい。
待つのは本当に辛くて寂しくて、でもいつまでもここで待っているから。だから早く気付いて追いかけてきてほしい。
そう願う気持ちと、いっそ全て忘れて遠くへ行ってしまえばいいと投げやりになる自分が葛藤する。
期待して諦めて、また期待して今度は投げやりになって…毎日のようにそれを繰り返す。
でもこれだけは迷うことなく言える。
俺はお前の為に生きている。
「リカちゃん、好き……」
可愛すぎる寝言をこぼした慧に俺は答える。
「俺は好きなんかじゃない」
好きじゃない。好きなんかじゃない。
もうそんな気持ちじゃいられない。
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