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655 (R18)
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「やめろっ!やめろってば……っ」
逃げようとする男を俺は力任せに組み敷く。そこには気遣いなんてものはなかった。
「うっせぇな…いいから啼けよ」
「やっ…めろ!やめ、あっ…やぁっ」
そいつは男のくせに乳首がすげぇ弱くて、抓っても弾いても声を上げて喜んだ。その反応から男に抱かれる喜びを知っているのだとわかる。
微かに胸が痛んだ。
「もう開発済みかよ。つまんねぇの」
「んぁ、あぅ…」
「まあいいか。慣れてる方がこっちも楽だし」
着ていた服を脱がしてやるなんて優しいことはしない。上着すら脱がすこともせず胸への愛撫を続ける。
「アッ……ふあぁっ」
「すっげぇ反応。お前ドMで淫乱とか終わってんのな」
「やめっ、もうやめろ!」
俺を止めようとした手首を頭上で一纏めにする。締めていたネクタイで縛りあげて拘束すれば、男はもがきながら逃げようとした。
逃がすまいと急所を膝で押さえつける。そこに体重をかければ男が喉を仰け反らせたのがぼんやりと見えた。
「───いッ!!」
「あー…悪い。力加減間違った」
痛みに慄いた男の抵抗が弱くなり、男の力がどんどん抜けていく。
「やめって……お願いだから…っ、もうやめて」
そいつの声が震える。でもそんなの俺には関係ない。
だってこいつは慧の代わりだ。本人じゃないなら優しく抱いてやる必要も理由もない。
「やめて…やめて……」
涙声になったのが聞こえてきてもなんとも思わない。
「もういやだ…リカちゃん、いやだっ」
俺はそいつの腰を掴んだ。ビクッと震えるその身体をうつ伏せにする。
「……リカちゃん」
怯えたような弱々しい声を出すその仕草が俺を責めているように感じて無性に腹が立つ。
自分だって抱かれ慣れているくせに。簡単に勃起させる淫乱のくせに泣き真似する、そのあざとさが鼻につく。
俺の好きな子は泣きたくても泣けなくて、いつも強がっている子。いくら似ていてもやっぱり違う。
違うからこそ非情になれるんだろう。
まだ逃げようとするそいつの後ろ首に手を当てる。その細さが少し懐かしくて、胸の痛みが強くなる。
「お前の意見なんかいらない」
自分でも驚くほど低い声が出て、それを聞いた男が何かを呟く。何を言ったか聞こえないけれど、そんなのどうでもよかった。
気持ちは冷めていくのに胸の痛みが消えない。
うつ伏せのまま、シーツの隙間から尖った胸の飾りを指で潰す。すると腰を跳ねさせた男が高い声を上げた。
「リ…あっ、ぁ……ひぁっ」
「声出せよ。その声を聞かせろ」
「い、やだ!リカちゃ…んんぁっ、いや!!」
慧に似た声で俺を拒絶しようとするのがイライラする。
「鬱陶しいんだよ」
後頭部を掴んで枕へと顔を押し付ける。そいつは唸りながら嫌だと首を振る。その耳元で俺は囁きに似た脅しをかけた。
「次俺を怒らせたら何するかわかんねぇから。お前はただ啼いてればそれでいい」
男は諦めたのかすっかりおとなしくなり、履いていたズボンを脱がしても、下着に手をかけても逃げるどころか身動きすらしない。
萎えてしまったペニスを数回扱いて、反対の手で乳首を思い切り抓る。慧と同じで左の方が反応が良くて、そっちを重点的に責める。
「いっ…アァッ!あ…ぁっ…あっ」
「もっと啼けよ。じゃなきゃ勃たない」
どんなに声を聞いても俺の身体からは何も湧いてこない。いつもならすぐ高ぶるはずの気持ちはずっと底辺のままだった。
「はっ、んぁっ、やめ……ッ、もうやめ…」
目を閉じて声だけを聞いても全く反応を示さない自分の下半身に舌をうつ。心のどこかで、きっともう反応しないだろうと諦めた。
それなのにもっと酷く苛めたくなる。
こいつを慧の身代わりにして気を紛らわせたくなる。身体が満たされない八つ当たりをしたくなる。
もっと精神的に壊してやろうか。どこの誰か知らないけれど…今の俺に付いて来たお前が悪い。
自分で最低だと思いながらも俺は自身の下で震えて耐えるソイツの耳元で囁いた。
本当に最低でクズで、相手を傷つけてしまう言葉を。
「なぁ…お前のこと慧って呼んでいい?」
「け、け…い?」
「そう、俺が心から愛してる子。お前声似てるからさ、慧の身代わりになってくんない?」
最低だって怒るだろうか。それともそういうプレイも楽しむのだろうか。
どんどん胸の痛みが強くなる。
「俺を楽しませろよ……慧」
そいつの耳に舌を這わせ、低い声を落とした。小刻みに震えるその身体を押さえつけたまま、手を下半身へ戻す。
そいつはまだ震えたまま何かに耐える仕草を見せた。
「ほら声出せよ慧。可愛く啼いて喘いで俺をその気にさせろ」
ペニスはもう先走りで濡れているのに、そいつは耐えて必死に声を出そうとしない。
「声出せって言ってんだけど。また酷くされたいのか?」
枕に顔を埋め、首を振って俺を拒む。
偽物にすら必要とされない自分に、続いていた胸の痛みがやっと消えた。
望みに応えられなかった自分には価値がない。
だから慧は俺を選んでくれない。
見たくなかった答えが目の前に現れて、やっと消えた胸の痛み。
「……慧」
秘められた後ろの蕾に触れる。どうせ使い込んで緩いんだから適当でいいかと乾いたまま指を捻じ込んだ。
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