アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
656(R18)
-
やけに狭いナカが俺の指を包み込む。ぼんやりと熱に浮かされる意識のどこかで、見ず知らずの男の尻に指を突っ込むなんてどうかしてると思った。
「啼けよ淫乱」
くもった声で唸るそいつを俺は責める。言葉で身体で責めて壊してやりたい。
「可愛くないやつ。お前が声出さなきゃ意味ねぇんだけど」
後ろに突き立てた指を必死に押し出そうとそいつは力を込める。そんなのお構いなしに無理矢理2本目を捻じ込んだ。強引に引き裂かれた蕾がぎちぎちと押し広げられ、また抵抗が始まる。
「痛い…っ、うぁ……っく、痛い!」
「あっそ。それなら強請れよ。痛くしないでって腰振って啼け」
強情にも耐え続ける男。細い体を動かし俺から逃げようとする腰を掴んだ。2本揃えた指を一旦抜き、限界まで一気に突く。どこが弱いとか、どこが気持ちいいとかそんなの知らない。知りたいとも思わなかった。
「いっ…ぃあぁぁぁッ!!」
「イイ声。本当に慧に似てる」
「やっ…、アッ、あぁ……んっぁ」
「痛いの気持ちイイんだ?」
首を振って否定しつつも、どんどん指を飲み込んでいく蕾。硬かった内壁は柔く姿を変え、俺の指の形にフィットする。
グチュグチュと音を鳴らし、蕩けるように柔らかくなった後孔に3本目を忍び込ませた。
簡単に飲み込んでしまったその身体が憎い。
慧に似た声で求めてくるのが許せない。
それなのにもっと欲しい。
天国と地獄を行き来してるような感覚に引き裂かれそうになる。聞きたくないのに聞きたい。こいつがどうやって男に抱かれたなんか知りたくないのに、どんな反応を見せるのかは知りたい。
見知らぬ男を責めながら、俺は頭の中に1人だけを思い浮かべる。
慧ならここが弱くてここを触ると声を上げて、慧なら…もしもこいつが慧だったなら。
それだけを考えて俺は行為を進めた。
「んん…ァ、やぁ」
そう、その声でもっと啼いて。
「いやっ!だめ、だめだめっ」
もっともっと声を聞かせて。
「リカちゃん……リカちゃっ」
もっと呼んでほしい。
お前に願うことは1つだけだから、どうかそれを叶えてほしい。
「慧……置いて行かないで」
ただ震えるだけだったそいつが俺を真っすぐと見る。その顔はわからないのに、突き刺さる視線の強さから睨みつけられている気になって動けなくなった。
動きをやめた俺の下から男が這い出る。指が抜ける瞬間に息を漏らし、それでも身に纏った空気は鋭い。
俺から後ずさって距離をとった男。
初めて真正面から見た顔は涙で濡れて、けれどあいつと同じ意志の強い瞳をしていた。
「やだって…やだって言ってんだろうが!!」
さっきまで誰かわからなかった人影が今は誰だかわかる。
俺の下で『やだ』と叫んだのは身代わりじゃなく本物。『やだ』なんて子供っぽい言葉が口癖なのは俺の知る限りあいつしかいない。
「こんなのやだ!いくらリカちゃんでも絶対にやだからな!!」
「え…本物?本物の慧?」
なんでいるはずのない慧がここに?
「てめぇ…っ、ワケわかんねぇ事言ってるかと思ったらなにが身代わりなんだよ!!」
けれど俺を睨むのも口が悪いのも慧そのものだった。
確かめようとして指を伸ばせば縛ったままの手で弾かれる。そこには全身で怒りを表す慧がいて、一瞬で荒ぶっていた気持ちが萎えていくのを感じた。
どうしていないはずのあいつが目の前にいるのか。上手く回らない頭で必死に考えても、その理由が見当たらない。なんとかひねり出した俺の答えは、
「……もしかして…夢?」
どこまでが現実でどこからが夢なのかわからない状況。途中からの記憶はほとんどなく、もしかしたらずっと夢を見ていたんじゃないかと思った。
あまりにも求めすぎてとうとう夢にまで見てしまったんだと。
「だからいつも飲み過ぎんなって言ってんじゃねぇかよ!いくら酔ってても俺かどうかの区別つくだろ?!」
「本当に慧?偽物じゃない?」
「俺の偽物ってなんだよ。バカかてめぇ」
俺をてめぇ呼ばわりするのは、やっぱり慧だ。
他のヤツを抱こうとしたんじゃないという安心と、夢の中だとしても会えた喜びに身体の力が抜ける。
自分が何をしようとしていたのか我に返ってみると情けなくて顔が上げられない。
犯してしまった過ちに気付いて絶句した。
夢の中の慧はこんな俺を見てなんて言うだろう。怯えて怖がって逃げてしまうんじゃないかと不安で震える俺に、目の前の慧が触れた。
夢なのになぜかその温もりを感じて思わず顔を上げる。
「リカちゃんのバカ」
見上げた先にあるのは怒ったような、心配そうな顔。
離れてからずっと、触れないよう必死に距離をとっていた俺をお前は易々と越えてしまう。
「バカ、変態!リカちゃんの………バカ」
縛られたままの手で俺の頬に触れる。
その表情その声、触れた温もりにさっきまで何の反応も示さなかった下半身に熱が集まっていく。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
656 / 1234