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42.嫌い、嫌い、好き(R18)
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俺の動きに合わせて、しっかりと支えてくれるリカちゃんの身体。その肩に手を乗せて凭れるようにすると、受け入れるための姿勢になる。
やけにしっくりとくるのは、身体を繋ぐことに慣れたからだと思う。口ではどう言っていても、何度も経験してきた俺の身体は素直だ。
跨いだ股の間で蠢くリカちゃんの手。促されて脱いだボトムと下着が左膝のところで止まり、歪な皺を刻む。それが消えては現れ、また消えていくのは1つになる準備が着々と進んでいるから。
皺が消えて現れて、指が入っては抜けてまた入ってきて。まるで示し合わせたかのように重なるそれに、今、自分がされていることを実感する。
それから、この後どうなるかも。
「リカちゃん、もういいっ……もう、いいから」
「いいって言われても無理。まだ指2本しか入れてない」
「ちょっと我慢すれば入るって。いつも入ってるんだから平気」
「慧君に我慢してほしくないから言ってんの。好きな人に痛いのを我慢させてまですることじゃない」
そんなの今さら言われなくても知ってる。リカちゃんは自分の痛みには無敵だけれど、俺が傷つくことには弱いって。
リカちゃんなら死にかけの自分よりも、風邪の俺を優先する。これは仮定の話だけれど、絶対にそうだ。俺が一言「しんどい」と言えば、自分がどうであれ無理するのがリカちゃんだ。
そういうリカちゃんだからこそ、今回も俺の催促は簡単に却下された。本人がもういいって言ってるのに、しつこいくらいに弄られる後ろが疼く。
ずきんずきんと痒くて、じんと痺れる。どうしても欲しくて仕方ない自分が嫌になる。
「や、ふ……んあっ、く……ぅ、んん」
浅いところを柔く擦られると物足りない。でも深いところを強めに押されると溢れそうで。身体の奥が。リカちゃんが触れる場所が、全てのタイミングに合わせて反応してしまう。
「やだ。や、ああっ……もうやだ、やだ。やだってば」
「早くって言ったり嫌だって言ったり。慧君は我儘だね」
「もういい加減に……いい加減にしろっ」
俺自身よりも俺に詳しいリカちゃんなら、間違いなく準備は既に終わっているはずだ。それなのにわざと焦らせて、俺の反応を見て、そして楽しんでやがる。
涼しげな顔をしながら遊ばれるのは、すげぇ胸糞悪い。
「もう、早くっ!リカちゃん早く」
苛立ちをぶつける手段として俺がとったのは、リカちゃんの肩を噛むこと。本当は首にしてやりたかったけれど、力の抜けた身体が上手く動かなかった。身体を起こすことですら辛い。
「早く。早くして、もう無理」
そうして軽く何度か噛めば、リカちゃんが息を飲んだことがわかった。いくらリカちゃんが完璧超人で無敵で変態でも痛覚はあるらしく、痛かったみたいだ。
「っつ……慧君、今のは甘噛みにしては本格的過ぎる」
「そうかよ。それは痛かっただろうな、っは……ざまぁみろ変態」
俺が噛んだところをリカちゃんは押さえながら、少しだけ眉を顰めた。
その仕草に小さな罪悪感を抱きつつ、それでも仕返しできたことに嬉しくなった俺は、もう少しだけ言い責めてやろうと口を開いたけれど。
「──っう……ひ、いっ」
途端に訪れた本格的な衝撃に、悲鳴に近い声が零れる。俺の口から出たのは責める言葉でも、からかう言葉でもなかった。
何の合図も一言の声掛けもなく、いきなり貫かれて時間が止まる。もう慣れたと思っていたはずなのに、そんなの瞬間で忘れた。
「いあっ、や……あっ、ああ……んっ、あ」
始まりから容赦のない律動は、俺から全てを奪う。悩みや不安を取り除いてくれる代わりに、意地やプライドまで奪っていく。
これだからリカちゃんは、ただ優しいだけの男じゃないって思う。
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