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フッと息を吹きかけたリカちゃんが俺を見上げる。
「ウサギさ、あんま無防備にしてんなよ。
俺以外のヤツに懐くとか絶対に許さねぇから」
「何言って…、」
「ご主人様を間違えんな」
そう言った途端に走る痛み。
リカちゃんが俺の鎖骨に噛み付いた痛みだ。
「痛ッ…ぁ」
ツンとした痛みの後に強く吸われる。
重なる刺激に無意識にリカちゃんの肩に爪を立ててしまう。
「そのまま掴んでていいから」
リカちゃんの頭がもっと下がっていく。
次は何をされるんだろうか。
どこに触れられるんだろうか。
心の中で期待が膨らんで、もう止められない。
リカちゃんと目があって、そのまま見つめ合い……フッとリカちゃんが笑ったと同時だった。
ピピピピピ…………。
その音にリカちゃんの動きがピタリと止まる。
「…………チッ」
のっそりと身体を起こし、ポケットに入れていたスマホを取り出した。
「はい。……はい、一緒です。なんだか体調が悪かったみたいで……大丈夫です。
このまま付き添って帰るんで、そちらをお願いします」
ピッと電話を切ってこちらを向く。
「続きしてほしい?」
「い、いらない!」
「ふぅん。……ま、お楽しみは夜にって事で。戻るぞ」
さっきまでのピンクな雰囲気は無くなり、教師の顔に戻ったリカちゃんが歩き出す。
2、3歩進んだと思えばこちらを振り返り、ニヤッと笑った。
「制服。第二ボタンは留めとけよ?」
トントン、と自分の首元を指差したリカちゃんを見て、俺は瞬時に言いたいことを理解した。
学校に戻って見た鏡の中。いつもと同じ髪型にいつもと同じ顔。
いつもと違うのは、ただ一つ。
チラリと覗く鎖骨に、ハッキリとした歯型と真っ赤なキスマークが 散っていた。
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