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「たーだーいーま!待たせちゃってごめんなさいねぇ」
戻ってきた桃ちゃんは一仕事終えたとばかりにスッキリしている。
どうなったか聞きたいけれど聞くのが怖い。
「で、どうなったの?」
ストレートに聞くのは拓海。
ビビリのくせに好奇心だけは旺盛だ。
「ちょっとキツく言ったら大人しく従ったわ」
「どこがちょっとだよ…だから元ヤン、って痛ぇ!!」
「ふふ。さ、帰りましょう!今日はリカの奢りでパーティーよ!」
「おいおい。俺達は明日も学校だしお前も大きな案件抱えてんだろ?」
「細かい男はモテないわよ!早く車取って来なさい」
ハイハイ、と諦めて歩いていくリカちゃんの後ろ姿を見つめる。すると軽く背中を押された。
振り返れば、桃ちゃんがニッコリと笑っている。
「え?」
「ウサギちゃん。あたし達買い出しと準備があるから先に行ってるわ。
そうね…2時間ぐらいリカの相手お願いしていいかしら?」
「桃ちゃん…」
「あ、リカの家の合鍵預かっていい?もちろんちゃんと返すから」
バチンッと軽快にウインクをした桃ちゃんは、俺から鍵を受け取り、歩と拓海を連れて歩いてく。
「慧!兄貴を頼むぞー」
「けーい、戻ったらお祝いだからな!ちゃんと苺の乗ったケーキ用意しとく!!」
3人の背中を見つめた後、俺は走り出す。
「遅ぇよ。寒くて凍える」
意地悪で大好きな彼の元へ。
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