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「じゃあまた明日な」
部屋の扉の前で別れる俺たち。
部屋へ誘われることも、部屋へ来てくれることもない。
それが悲しくて寂しくてリカちゃんの背中を見つめる。
鍵を差し込んだリカちゃんがこちらを振り向いた。
「どうした?」
リカちゃんは自分から手を差し伸べない。
俺が進まないとこちらへ来てはくれない。
ドアにもたれたリカちゃんは『全部わかってるよ』と言うかのように笑う。
リカちゃんの得意な意地悪な笑みで。
「どうしたい?」
チャリ、とリカちゃんがポケットから鍵を取り出す。
さっき使ってたのとは別の鍵。
俺があの日投げつけたリカちゃんの家の合鍵だ。
「俺に言いたいことがあるんだろ?
もちろん……してほしい事も」
こうして今日も俺はリカちゃんに堕ちてゆく。
「お前が可愛く謝れたら許してやらなくもないけど?」
「何を、」
「勝手にバイトして他のヤツに触れさせたこと」
「……。」
「言いたくないなら無理強いはしねぇよ」
金属音を立て、合鍵は手の中に戻ってゆく。
その音が俺に負けを認めろと言っているようだった。
「………ごめん…なさい」
「それから?」
「一緒に寝て」
「寝るだけ?」
俺を見下ろし、その妖艶な目をこれでもかと弓なりに歪める。俺が堕ちていくのを楽しむ性格の悪さは変わらない。
「………お仕置きでも何でもいいから……抱いて」
完全に堕ちた俺を見た意地悪な先生が満足そうに笑った。
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