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チェックアウトを済ませ移動の為に車へと向かう。
「なぁなぁ。慧はともかく、俺と歩まで出してもらっていいのかな?」
意外とそういうところを気にする拓海が俺に耳打ちしてきた。
「いいんじゃねぇの。お前が出すっていっても受け取らねぇだろ…あのメンバーだぞ」
「そうだけどさぁ」
「お礼言って甘えとけば。
それに払えって言われて金あんの?」
「無い!」
それならありがたく甘えてればいいんだよ。
あの3人が高校生に払わせるようなヤツらかよ。
「でもさぁ…桃ちゃんはともかく、リカちゃん先生ってなんであんな金あんの?」
「それは……」
…なんで、だろう。
ギャンブルはしないけど特別節約しているようには見えない。
高校教師ってそんなに給料いいのだろうか。
車にもたれ、この後の予定を話してる3人を見る。
みんなそれぞれ雰囲気は違っていて、みんな遠い。
3人だけの空気がある…って感じだ。
「あれ…歩は?」
拓海の言葉に周りを見回しても、そこに歩の姿は見当たらない。
「便所でも行ってんだろ」
「そうかなー……なぁ、なんか歩おかしくねぇ?」
「まぁ…。でも俺らに何が出来るかって言われたら、わかんねぇよ」
「そうだけどなんか寂しいじゃん……あ、帰ってきた!」
ふらりと戻って来た歩に拓海が手を振る。
「歩!どこ行ってたんだよ?」
「んー……便所」
「本当に?」
「なんで嘘つく必要あんの?」
いつもと変わらない無表情。
さっきのが嘘みたいに普段通りな歩。
拓海と話してた歩の視線が俺に向く。
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