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そこに写るのは目を閉じたまま、緩く笑みを浮かべ俺のキスを待つ顔。
「嘘ついたらこのキス顔ばら撒く」
俺の言葉にリカちゃんは一瞬考えるように静止し、理解して破顔した。
「あー……もう。なんなのお前。マジ可愛すぎ」
抱きしめてくる力は強く、苦しいぐらいの抱擁。
それでも振りほどかず黙って受け入れる。
「慧君からの束縛すっげぇ嬉しい」
「お前ドSのくせにドMかよ。気持悪ぃ……」
「それ待ち受けにしてもいいよ。
なんならその写メに向かってチューしちゃっても」
全然脅しにならない。
それどころか、嬉しそうにニコニコ笑っていて機嫌を良くしただけだ。
「するかバーカ!!!」
残念…そう笑うリカちゃんの襟を掴み、引き寄せる。
「…………するんなら本物とがいい」
ぶつけるようにして始まったキスは、すぐに濃く長いモノに変わってゆく。
入り込んできた舌を忘れないよう。流し込まれる唾液が身体の中から消えないよう。
お互いを刻むように何度も何度も口付け、息が上がるまで交わす。
「これ以上は帰ってからな」
リップ音を残し離れていく唇。
赤く濡れたソレから一秒たりとも離れたくない。
「最後、もう1回だけ…」
今だけは意地悪のないリカちゃん。
俺だけのリカちゃんにまた口付けた。
*
運転してるリカちゃんを何度も盗み見て、絡まる指に力を込める。
車から降りる時に少し時間をかける俺に苦笑しながらも、また隠れてキスをして。たった5日だからと自分に言い聞かせ車を降りた。
じゃあなと去っていくのを見つめ、その姿が消えればポケットに入れたスマホに手を伸ばす。
「………バーカ」
本当にバカなのは、その写メに何度もキスした俺に違いない。
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