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【一松×カラ松】優しさ4
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話しかけんなとは言ったものの、六つ子だし。
家おんなじだし。
てか布団となりだから変に気遣わないとだし。
チッ……めんどくせ。
「一松、昼はごめんな」
「…………」
話しかけんなって言ったはずなのに、なんでコイツ普通に話しかけてくんの。
「俺あれから考えたんだが――
「話しかけんなって言ったよね」
「え、あぁ。学校では、だろ」
……確かにそうは言ったけど。
普通は気まずくて話しかけんだろ。
周りにいたほかの兄弟が不思議そうに俺達の言い合いを見てる。
「それで話の続きなんだが……」
勝手に話進めるし。
「やっぱりお前学校でなんかあっただろ」
そして核心を突いてくるし。
ほんとコイツなんなの。
「カラ松には関係ないよね。そーゆーのウザい」
「一松、俺のせいなのか?」
「……あ?」
カラ松が少し寂しそうにしていた。
なんでそんな顔すんの。
そんな顔するから、また俺が惨めになる。
「俺のせいで、お前は苦しんでるのか?」
「…………」
「だから俺にああ言ったのか?」
「…………」
「一松、ごめんな」
今日何回コイツは謝った?
謝らせたいわけじゃない。
俺はただ――
「ウザいって!! お前のせいで俺は……」
言葉につまる。
ここから俺は何を言おうとしていたんだろう。
いや、言いたいことはたくさんある。
「お前と比較されて劣等感感じるなんてもういい。けど、俺のためにしてくれるカラ松を嫌いになっていく自分が……」
カラ松に感謝してるくせに、勝手に比較されて嫌になって……ますますカラ松がイヤな人間に見えてきて。
でもカラ松はそうじゃない、って知ってるのに、みんなに認められるカラ松に嫉妬して。
今度はそんな自分が嫌いになって。
結果、どうしていいか分からなくなる。
「俺は……お前みたいに優しくないから……」
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