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episode1-1 悪夢の始まり
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「話は以上だ。起立、礼」
担任が言い終わる前にわっとクラスメイトは扉に駆けていく。
ため息をつく担任にお疲れ様です、と声を掛けてから、俺、皆川夏樹も扉に向かった。
生徒会役員のクラスメイトが横に並ぶ。
「お前も帰るのマジで早いな。今日もバイト?」
「ああ。お前は?生徒会?」
「うん。会議するだけして何も進まねえの。俺、生徒会長はイケメンで優秀なヤツがなるんだと思ってた」
ため息をつくクラスメイトの背中を叩く。
「お疲れ様。仕事ができないヤツがトップでホントに大変そうだな…お前がトップになったら変わると思うぞ」
励ましたつもりだったが、彼はやれやれ、といった感じでこちらを見た。
「だからー、皆川がやればよかったのに。顔も良いし、頭良いし」
またその話か、と俺は笑った。
「俺はそんなでもねえし、生徒会に入ったらバイトする時間なくなるじゃん」
といなし、彼に別れを告げてバイト先に向かった。
クラスメイトは他の友人と俺を見送っていた。
「皆川って本当に頭良いし、さわやかだし、顔良いし、性格良いし、完璧なのに、ど貧乏っていうのが唯一の欠点だよな…」
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