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服の中に忍び込む手。
やらしい手つき。慣れてる。
「あ…っ、ちょ、んんッ!!」
うなじを這う舌の感触が、抵抗しようという脳をストップさせる。
「んっ、んんンッ、」
くそ、男のうなじなんか、舐めやがっ、て、
「ひぅッ!あぁっ、だめっ、それだめっ!!」
腰にクる。肩なんか勝手にひくひく小刻みに震えて、熱を持った舌の感触に反応し、背中が反り返る。
このまま流されていいんだろうか。後悔、するかも。
「⋯⋯んで、言わねぇ」
「ッは、なに⋯!?」
「言えよ。」
「だからっ、何が、」
「⋯⋯バカみてぇな顔して、毎回毎回飽きもせず言ってたろ。忘れるとかお前、ほんとに勝手だな。」
「勝手⋯?俺が?」
「⋯忘れるくらいなら言うんじゃねぇよ。」
何のことかさっぱりで。
ただ、時間が経つにつれ体に絡む腕が、上半身を締め付ける。
仕方ないよな。忘れたんだ。俺の記憶はきっと、思い出したら辛くなることが多すぎるんだろう。
思い出すのを自動的に拒否してる。
それをさぁ、
なんでお前は掘り起こそうとすんの。
「⋯⋯まき、」
「なっ、に、くるし⋯ッ!」
体も心も締め付けられる。
「上向け。俺を見ろ。」
「っは、⋯っ」
あっ
顔、ちかい。
逃げられない。
背中、がっちりホールドされて
このままじゃ、
くち、とくち、
あたる⋯⋯っ!!
『ープルルルルッ、』
「⋯はっ、でん、わ、鳴ってるけど⋯!」
「あ?」
「でっ、出たら!?ほら、はやく⋯っ!!」
「⋯あぁ。」
なに、今の。
キスされるとおもった。
うそ。なんで、
そんなはずない。
そんなはず、ない。
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