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まきまきが風呂入ってる間、俺はオムライス作ることにしました。卵とライスの間にスライスチーズ入れたらめちゃくちゃ美味いんよねぇ。
丁度出来上がった頃に、風呂の戸が開いた音がした。
「まきまきー?ご飯できたよ」
「⋯⋯」
「ん?まきまき?」
あれ?お風呂出たと思ってんけどな。返事ないし、まだ入ってんのか⋯?
風呂場まで覗きに行こうとしたら、廊下でうずくまってる影があった。
「まきまき」
「わっ!!ちょ、バカ来んな!!」
「⋯何しとるん」
なんや、お腹痛いんか?って聞こうとしたら、
「⋯さっ、サンタの服⋯」
「ん?スウェット上下置いてあったやろ?しかもそれ着とるやん。どした?」
「⋯⋯おっきい」
「まぁそりゃあな。分かってたことやけどな。」
「ちがう!ちがうの⋯ズボンが⋯」
「なんやねん。破れてはないはずやけど⋯」
「おっきすぎて下がってきて⋯おっ、俺今超カッコ悪いことになってるからあんまり見ないで欲しい⋯」
あ。ほんまや。めっちゃ腰パン。パンツ見えとる。
「まきまき⋯ほんまに男子高校生か?背中がもうアレやで。女の子や。」
「ううぅ⋯どうしよう」
「違うの貸したいとこやけど今その姿滅茶苦茶おもろいからそのままでええと思うで」
「⋯お前のその面白いか面白くないかを基準にするとこどうかと思うぞ」
まきまきは心底悔しそうにズボン下がらんように持ち上げて立ち上がる。落ち込んでたけど、それも俺の作ったオムライス見たら一転した。
「おっ!おおおオムライス!!」
「おーおーそやでオムライスやでー」
「好き!!」
「そりゃよかった。」
目ぇキラキラさせて席に座る。子供みたい。
「食べていい?ほんとに、これ、いいの!?」
「ええよ。」
「いただきます!!」
「ハイハイ。いただきますー」
⋯⋯ま、なんや。
こんな喜ばれると思ってなかったから、嬉しいっちゃ嬉しいな。どうせやったら、ゴーヤ入れて嫌そうにする顔も見たかったけど。
「ごちそうさまでした!」
「美味しかった?」
「美味しかった!すごいなサンタ、オムライスのプロだな。」
「そんなんあったんか。」
「うん。慎太郎も料理うまいけどサンタのオムライスも美味しい」
食器をカウンターに起きながら、嬉しそうに話す。
ブカブカやったズボンも、クルクル巻いてどうにか腰に留めてるっぽい。
袖から少しだけ覗く細い指が、心臓をこそばゆくする。
「⋯まきまき、まだ髪の毛濡れとるやん。」
「あ?そうかな⋯」
「拭いたるからこっち来て。」
椅子にかけてたハンドタオルをまきまきの頭に乗っけて、湿ってるとこを重点的に拭いてく。
人間って、人に頭拭かれてる時目ぇ瞑んのなんでやろ。
「⋯そういえばさ」
「ん?」
「この前、慎太郎がうちに泊まりに来た時もこやって頭拭いてもらったんだよね。」
「へーぇ。」
「⋯⋯サンタ、手つき優しいな。」
「そう?」
「うん。きもちいい。」
「人に頭触られるのって気持ちいよなぁー」
「うんうん。」
「まぁ俺は背ェ高いから誰も届かんねんけどな」
「おおぉこのタイミングで嫌味かコノヤロウ」
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