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股間に明らかな違和感。硬くて太いものが押し付けられてる感じ、とても怖い。
足とかガッチリ掴まれてるし、意識したくないけどまって割とでかくね?って思ったら全身から血の気が引いた。
「⋯ねぇ、まさかとは思うんだけどさっきの話本気だったりするの?」
「⋯は?」
少し怒ったような声。不機嫌、なのに口角が上がってる。
「最初からずっと本気で話してるけど」
「そ⋯っ、そうなんですか⋯」
じゃあ一発とかヤるとかなんやらのくだりも本気ってことなんでしょうか⋯
⋯いや、そんな訳ないよな?
「おれ⋯っ、男なんだけど⋯」
「知ってる」
「⋯つーかっ、意味わかんないし」
「何が?」
「何でこんなことすんのか、全然⋯」
「全然わからない。」と、言おうとした時、サンタから大きな舌打ちが聞こえた。完全にビビりまくってる俺は空気を察して言葉を止めたけど、サンタの俺を蔑むような目付きは止まらなかった。
「ははっ⋯ほんっま、ムカつく。」
前かがみになったサンタの大きな身体が、重くのしかかる。首でも絞められるんじゃないかってビクビクして、呼吸も浅くなる。
垂れた前髪が俺の頬をくすぐり、あたたかい吐息が耳を優しく刺激した。
「歯型、バッチリついとる。ここ、首元にほら⋯」
そっと首に手が触れる。緊張で体に力が入るけど、そんなことお構いなしにサンタは自分の噛んだ痕にねっとりと舌を這わせた。ゾゾゾって変な感覚が体を駆け巡る。
「⋯ひあッ、」
「首とか耳とか弱いんやろ⋯?心臓バクバクいうてるやん。そんなに好き?」
「違っ⋯」
耳元でくくくと笑う声が聞こえる。
小さい子がおもちゃで遊ぶ時のような、純粋に俺をからかって楽しんでる笑い声。
だけど、なんかおかしい。
変だ。
「なぁ⋯もっと酷いことしたいねんけど」
唇を耳に当て、息が吹きかかるようにして呟く。
耳が敏感な俺は、サンタの思いどおりにまんまと感じてしまうわけで。声を出さないようにしても、まぶたが勝手にとろんと落ちてくる。
「何で本気で抵抗せえへんの⋯?もしかして期待してる?
何もわからんようなフリして、ほんまは犯されたいんとちゃう⋯?」
そう言ってサンタは、俺の胸に唇を落とした。
優しく、割れ物に触れるように頭を撫でるあたたかい手。
その中に、察してはいけないものがあった。
「⋯俺が本気で抵抗しないのは⋯多分、」
声に出して思った。
声に出してから、気づいた。
「サンタが本気でそういうことするって、思ってないから⋯⋯だよ。」
俺のこと遠ざけるような事言って、酷い人だって思われようとしてるけど。だけど、もっと優しいヤツだって知ってるよ。
「⋯今日の、今のこと全部本気じゃなかったろ。」
俺が言うと、サンタはゆっくり顔を上げた。
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