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帰れない 1
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「...と、言う事ですので店長!!今日は深夜まで働けますっ!!どうぞ社畜の様に顎で使ってくれて構いません!!!!」
「いや、社畜って言われてもバイトだし......ねぇ。」
店長には、家に幽霊が出ると心霊現象を訴え帰れないということを説明。
こうなったらヤケだ。今夜は寝ずに働いてやる。
「あんまり無理しないようにね...?倒れたら大変だよ?」
「はい!」
うちのコンビニの店長は、
アイツより頼りになるし背高いし顔もいいし眼鏡だし、なんせ男の俺にも超優しいし。
髪は黒髪で長くて、後ろで縛ってるから最初女の人かと思ったけど。
若くて女性客に人気の店長で、とにかくぜんっぜんアイツとは違う。
全ッッッ然!!!違う!!!
「ね!店長!!」
「うん?」
レジも商品の並べ方も、全部忘れたのに1から教え直してくれて本当に感謝してます。はい。
「......そっか、今日帰れないのかぁ。」
「あ、はい。なのでどこかで野宿でもします。」
「ははっ。男前だねぇ」
嘘ついてるのは申し訳ないけど本当のことを言えるわけもなく。同居人に追い出されたのでって、カッコ悪すぎだし。
「一緒に住んでる人は出かけてるの?」
「......はい?」
「あれ?前言ってなかったっけ。家に人が居るなら怖くはないんじゃないかなと思ってね。」
「......こ、こわいです。むしろ同居人が怖いんです。」
「そうなの?」
「.........だって、あんまり仲良くないし。」
あぁ、店長の優しそうな声いいなぁ。つい気を許して何でも喋っちゃいそうになる。
表情だって穏やかで。
「そうなの?」
「そうですよ。全然一緒に住んでる俺のこと考えないし。......って言うか店長、何で知ってるんですか?」
「ふふ。佐々木くんね、バイトしてから一度だけ休憩中に倒れたことがあったんだよ。」
「えっ!?」
「その時電話して、出たのがその同居人さん。女の人だったよ。」
「あぁ......」
店長、多分それは奴ではなく奴の彼女かなにかだったんでしょう。俺が倒れた時にまで女とイチャコラしてやがったのかあの女好きめ。
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