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「そんな顔せんといてよぉ。りゅーくんに怒られるやん」
「......。」
りゅーくんて誰だよ。
別に知らなくていいけど。
「俺さ、他人の喧嘩とかイザコザとか見るの好きなんよね。おもろいし。」
「...イヤな性格だな。」
「そんでもって、より面白くするためにいろんな事知ってたりね。例えばまきまきのスマホのロック解除番号とか?」
「は!?マジ!?」
「まじまじ。」
「解除してくれる?」
「それはちょっとなぁーww」
...むかっ。
「まきりん」
「...なんだよ」
「まきちゃん!!」
「まきちゃんはヤメロ変態と重なるから」
「......まき?」
「...やめろ。」
絶対、知ってて言ってる。
ニヤニヤと笑いながら、あいつと同じ低い声で名前を呼ぶ。
「...まき。」
「やめろってば」
「何で?」
「......や、だから。」
「ドキドキする?」
「はっ!?意味わかんね」
ドキドキとかない。するわけない。
「まき」
この呼び方、
わかってても体が跳ねる。
「フフッ。かわいいーww顔真っ赤!!」
「な、なってない!!つか、何回呼べば気が済むんだ!要件を言え要件を!!」
「そうそう今思いついてんけどさぁ、まきりん反応可愛いから遊んでもいい?」
「人を道具みたいに使うな。」
「ちゃうって。んー......例えばぁ、」
どういう意味かはわからんが遊ばれるのは嫌だ。けど、そんなことお構い無しで近付いてくる。
青く綺麗な目を細めニコッと笑うと、俺の両手首をつかんで、
「例えばね、俺が今まきまきにチューしたらどうなるか......とか。」
「...はい?」
「横のベッドに押し倒して襲ったらどうなんのか、とかね。」
「......どうなるって、俺に嫌われると思います。」
「んんっ!それは嫌やな。」
待て待て待て。
この展開は予想してない。超怖いんだけど。
「じゃあ目、瞑って。」
「え、ヤダ」
「........。」
だって嫌な予感しかしない。
しばらく静かな空気が流れ、ニコニコしてた顔は何処かに消えた。
「さんた、」
「なぁに?」
「手、手をはなせ。......痛い。」
「イヤ」
「わかった!目ぇ瞑るから、それから離せ。な?」
「そんならいーよ。」
ギュッと、固く目を閉じる。
瞼の向こうの光が遮られて、体が近づいてくるのがわかった。
首に息がかかるのがこそばゆくて声が出そうになる。
「......チョロすぎ。」
「えっ」
耳のすぐ側で声が聞こえたと思ったら首と鎖骨の間あたりに柔らかい感触がして、
「ンんっ...!」
くすぐったくて目を開くと、感触のあったとこに赤い舌がチラッと見えた。
「ちょっ...!!なに、」
「フフフ。跡、ついた。」
「は?」
「もっとつけてもいい?」
「無理に決まってんだろ!!だいたい男にこんなこと、まじ意味わかんね...」
「......こうしたらさぁ、面白くなるから。言うたやん?他人のイザコザ見んの好きやって。」
「遊ぶって...そういう事?」
「正解。」
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