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信じて
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虎徹さんを抱きしめてからしばらく経った。
「愛生。」
「…どうしました?」
虎徹さんの顔を覗き込み彼の目を見る。
優しい瞳が僕を見る。
しばらく見つめ合い、
なんだかくすぐったいような気持ちになり
お互いに微笑む。
虎徹さんが僕の脇を掴み、僕を持ち上げる。
「…ゎあ!?」
「愛生、ありがとな。」
虎徹さんが笑顔で僕に感謝の言葉を伝えてくれる。
さっきの作り笑いとは違い今度は本当の笑顔で。
「どういたしまして!」
僕も虎徹さんに負けないよう、
にっこりと笑い返す。
虎徹さんが僕を自分の方に近づけ
僕をお姫様抱っこした。
「こ、虎徹さん…!恥ずかしぃ…」
「かわいいよ。」
虎徹さんが僕のおでこに自分のおでこをくっつける。
至近距離で見つめ合う。
顔が熱くなるのがわかる。
緊張するし、恥ずかしい。
「…愛生。」
虎徹さんの声が、息が、僕の顔にかかる。
「俺にとって愛生は特別なんだ。俺を信じて、愛生。」
虎徹さんは真剣な顔で、目で、
僕に訴える。
「…信じてるよ。僕、虎徹さんのこと信じてるよ。」
「…ありがと、愛生。」
虎徹さんは目を瞑り微笑む。
虎徹さんが目を開け、
おでこが離れる。
そして…
「…チュッ」
離れたおでこに柔らかいなにかが当たった。
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