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母からの手紙①
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「 かわいい愛生へ
あなたがこの手紙を読んでいるのは、私がいなくなって何年経った頃なのでしょうか。
今の愛生が見れなくて、お母さんは本当に残念です。
実はお母さんは愛生に隠していたことがあります。
本当は生きているうちに言いたかったんだけど、
なかなか決心が出来ずに手紙になってしまいました。
きっと、驚くと思うけどちゃんと読んでください。
そして、受け止めてください。
お母さんは高校生の時交通事故に会いました。
その影響で病気になりやすくなりました。
そして、子供を産めない体になりました。
愛生。あなたはお父さんとお母さんの血の繋がった子供ではありません。養子なんです。
黙っててごめんね。
私が子供を産めないとしても、お父さんとお母さんは子供が欲しかったのです。
そして、結婚してから6年後。愛生を養子として迎え入れました。 それが愛生が1歳の頃です。
お父さんとお母さんは色んなとこを周りました。
そして、愛生を見つけました。
その時の写真を一緒に入れておいたので見てみてね。
愛生は今、幸せですか?
もし幸せじゃないならごめんなさい。
お父さんとお母さんは愛生を幸せにさせれる資格があると認められ愛生を養子にしました。
けど、愛生が幸せじゃないなら資格はなかったということです。ごめんね。
もし、今の生活が嫌ならここから出ていってもいいのよ。
お父さんは厳しいけど話したらきっと分かってくれるはず。
それから、レンガの家は私から愛生へのプレゼントです。
鍵もなにもかもあげます。絵本もたくさんあるから寂しくなったら読んでね。
突然いなくなってごめんね。
きっとびっくりしたよね。かわいい愛生がたくさん泣いたのかと思うと、胸が張り裂けそうです。
9年間しか一緒に入れなかったけど、
血は繋がっていないけれど、
愛生は、いつまでも私のかわいい子供です。
ずっと、一緒にいたかった。
あなたの成長を一番近くで見ていたかった。
ごめんね、愛生。
短い時間だったけど私をお母さんにしてくれてありがとう。
大好き。
天国から愛をこめて、
愛生の母・朱音より」
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