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我が儘
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真夏の蒸し暑い夜の公園で、
泣きじゃくる。
最近、涙腺が緩くなったのだろうか、
泣いてばかりだ。
僕が落ち着くようにユキちゃんは、
背中を優しくさすってくれる。
「あー、辛かったな。よく我慢した。独りでなんとかしようと思ったんだよな。お前は何もかも自分で背負うとするなよ。何かあるなら、俺らに話せよ。言いにくいなら、虎徹だけにでもいい。そしたら一緒に背負ってやる。」
「…ぅん」
「もっと我が儘言っていいんだ。お前はまだ子供なんだよ。子供なんだから俺たち大人に迷惑かけていいんだよ。大丈夫だよ。ちょっとくらい我が儘言っても誰もお前のこと捨てたりしない。」
「うん…」
「…どうしたい。愛生はどうしたい?」
「…一緒にいたい。」
「誰と」
「…ユキちゃんと、龍さんと、虎徹さんと!!僕、一緒にいたい!!いたいよぉ……」
「いいよ。お前のその我が儘、俺が叶えてやる。」
「ありがと…。ありがと、ありがとう!」
「お礼なんていらないよ。」
背中の手が止まり、僕をぎゅっと
また、抱きしめた。
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