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教えてよ
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僕はそっと目の前のドアをあける。
中を覗くと霜山さんはソファーに座って本を読んでいた。
僕は霜山さんがこちらに気づいてないことを確認すると、部屋の中に入ってドアをそっと閉めた。
中に入って霜山さんの近くまで行く。
本を読むことに集中している霜山さんは僕に気づかない。
「…霜山さん。お風呂ありがとうございました。」
僕が声をかけると霜山さんはこっちを見た。
「ずいぶんとはやいけどちゃんと風呂に浸かったか? あっ!愛生、髪濡れてるぞ。ダメだろちゃんと拭かないと。風引くぞ。」
そう言うと霜山さんは手にしてた本に栞を挟み近くの棚に置いた。
それからソファーに足を開いて座り直した。
そして、自分の足の間をぽんぽんとたたいた。
「愛生、ここ座れ。俺が髪拭いてやるよ。ほら、バスタオル貸して。」
僕はちょっと迷ってから霜山さんにバスタオルを渡して霜山さんの足の間に座った。
座ると霜山さんはバスタオルで俺の髪をワシャワシャと拭いた。
誰かに髪を拭いてもらうなんて久しぶりでとても嬉しかった。
だが、先ほどのことを思い出し不安になる。
こんな体を見られたのだ。何も思わないはずが無い。
「…霜山さん。」
「ん?どうした。髪、もっと優しく拭いた方がいいか。」
「ううん、大丈夫です。そうじゃなくて、あの。」
聞いてしまっていいのだろうか。
だって、霜山さんに酷いこと言われるかもしれない。
そしたら、ここを出ていかなくちゃ行けないかもしれない。
だったら、聞かない方がいいんじゃないのか。
そんな考えがふと頭をよぎる。
「どうした、愛生。」
だが、霜山さんの優しい声を聞いた僕の頭からそんな考えは消えていった。
「さっき、僕の体見ましたよ…ね?」
「そうだな。」
「…どう思いました?」
「別になんとも。」
霜山さんは優しい声でそういう。
だが、僕は
「そんなことない!!絶対なんか思ってるでしょ!!こんな汚いからだ見たんだよ!?!あのアザの数!体のいろんなところが赤かったり青かったりするんだよ!こんなの汚いし、気持ち悪いじゃん!!
ねえ、ホントのこと言ってよ…。」
あーあ。僕はなんてことを言ってるんだろう。
これじゃあ、ホントに嫌われちゃうよ。
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