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愛生の秘密
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龍さんがいなくなった部屋で僕と虎徹さんはご飯の片付けを始める。
虎徹さんが洗った食器を僕がふきんで拭いていく。
「…龍さん、いい人ですね。」
僕が小さな声で言う。
「そうだろ。龍は世話焼きだからな。」
虎徹さんが最後の1つのお皿を洗う。
「これ、最後な。」
「はい。」
虎徹さんは僕にお皿を渡すと僕が洗ったお皿を食器棚にしまい始めた。
僕は最後のお皿を丁寧に拭いてから虎徹さんの手伝いをしようとする。
「もう手伝わなくていいぞ。ソファーに座ってテレビでも見てな。」
「分かりました。」
僕は虎徹さんに後のことを任せてテレビの電源をつけソファーに座りテレビを見た。
テレビをつけると時間は9:50分だった。
もう、そんな時間なんだ。
僕がテレビを見てると虎徹さんが僕の横に座った。
「愛生はよくテレビ見る?」
「あんまり、見ないです。虎徹さんは?」
「俺も。」
そのまま2人で何気ない会話をしていると
テレビのアナウンサーの声が僕の耳に突然入ってきた。
ニュース番組が始まってすぐアナウンサーが 速報です と言った。
僕も虎徹さんもなんだろと思いテレビに注目した。
「速報です。今日6時30分頃、大手企業の桐谷グループの社長の息子さんが行方不明になりました。」
アナウンサーがそれが言い終わると同時に出てきた社長の息子の写真。
そこにうつっていたのは
「息子さんは桐谷愛生くん、17歳。」
僕だった。
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