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会えない
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真実を知って、しばらくの間俺は動けなかった。
頭がついていかなかったのだ。
やっと頭が追いついて状況を理解できたときには泣き崩れていた。
達実さんは、何も言わずに静かに俺を見ていた。
(じゃあ俺はもうあの子に会えない…)
泣き止んだ頃。数時間が経過していた。
(ずっと泣いてたんだ…だっせぇ)
まだ達実さんはそこにいて、
俺に1枚の写真を差し出して言った。
「これが、あなたが探していた“あの子”よ」
それは、童顔の男の子だった。
サッカーボールを持って笑っている。
「名前は…?」と俺が尋ねると、
「 火影日向(ほかげひなた)よ」と言った。
火影…日向
火影日向…
日向…
ひなた…
「ひな…たぁぁぁ…」
俺は日向の名前を呼びながらまた泣いていた。
ずっと好きだった。
好きで好きで仕方なかった。
俺は、同性愛っていう趣味はなくて
今まで女の子しか好きになったことがない。
だけど、何故か日向のことが好きになっていた。
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