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噂は当たるもんだ。
体育館裏で、名前も知らない奴に殴られてる青山がいた。
そしてその青山を後ろから支えてるのが…
山口だった。
ここまで来たんだ、早く助けるなりすればいいのに、よく思えば、これも全部全部自業自得なんだよな。
王だった時にバカしなかったら、ターゲットになってもそこまで酷い扱いはされなかっただろうに。
過去にターゲットになっても暴力さえ受けなかった子も居たんだから。
痛々しい音と声を聴こえなかった振りして食堂へ向かおうとした時、俺は信じられない言葉を耳にした。
「もう止めてやんなよ」
「はぁ!?」
「間違えて殺したりしたらもっとヤバいのに捕まるよ」
「そ…それもそうだな」
「うん。だからもう教室に戻りな。青山は俺が保健室に連れてくから」
そんな優しそう…な事を言ったのが山口だ。
優しくは無い。
でも、ツレが居なくなった途端表情を変えて、本当に心配してるかのように青山を抱き抱えて保健室へ向かう2人をただ見つめる事しかできなかった。
あれは…なんだったんだ。
青山が保健室へ運ばれたのを知り安心したけど、
何故かそんな安心している自分に無性に腹が立つ。
なんで、俺が惨めな想いをしてるんだ。
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