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<ありふれた日常> お風呂
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「ぎゃああぁ!」
浴室に、声変わりして少し低くなった、ボクの悲鳴が響く。
「どうかした?」
台所で晩ごはんを作っていた母さんが、慌てて風呂場に駆けつけた。
「大丈夫ですよ、笑子さん。ゴキブリが出ただけですから……」
ガラス戸越しに、雅樹さんが白白しく答える。
「あら、大変。殺虫剤、買ってこなきゃ! ユウ。明日の朝、母さん忘れてるかも知れないから、殺虫剤買うように言ってよね!」
そう言うと、母さんは何事もなかったかのように、台所に戻って行った。
騒ぎの原因は、雅樹さんだ。
ボクのおちんちんに手を伸ばそうとしたからだ。
雅樹さんは、ボクよりアソコの毛だっていっぱい生えてるし、悔しいけど、おちんちんだって立派だ。
最初のほうは、2人でお風呂に入るのが恥ずかしかった。
それが、いまでは当たり前のことになっている。
だけど、……さすがに、これは恥ずかしい。恥ずかしすぎる!
雅樹さんの目の前に、ボクのおちんちんがあるなんて……。
「雅樹さん、やめてよ! 何すんの?」
ボクをお風呂の縁に座らせると、雅樹さんはお風呂の中から手を伸ばし、ふやけたボクのおちんちんの皮をちょっとずつめくっていく。
何をされるのか、不安でたまらない。
「大丈夫、怖くないからね。……お兄さんがやさしく、皮の剥き方を教えてあげるから……」
雅樹さんはおどけた調子で言う。
「そんなの、しなくていいよ!」
「皮かぶったままでちんちんがおっきくなったら、痛くて大変でしょ?」
身に覚えがある。
考え込んでいると、雅樹さんはいきなり皮を根元に向かって引き下ろした。
「痛いよ! 雅樹さん、痛いって!」
「僕も、父さんにこのやり方を教わったんだ。……心配ないって!」
そう言われても、心配でたまらない。
それは、……身体のどの部分の色とも違う、きれいなピンク色をしたものだった。
めまいがしそうだった。
皮をむくって、……「皮をはぐ」ことだったのかと、怖くなる。
でも、雅樹さんのおちんちんも、同じようになってたの思い出して、少し安心する。
「もうちょっとで、ズル剥けになりそうだけど、……今日はここまでにしとくか」
(ズル剥けって……なんか、イヤな響きだな)
「毎晩、風呂に入ったときにやれば、すぐに?けるぞ」
「絶対に、イヤ!」
それだけは、二度と御免だった。
身体をよじって、ヒリヒリするおちんちんを両手でかばうように押さえ、ボクは雅樹さんに悪態をつく。
「雅樹さんのエッチ!」
「男の子はみんな、エッチな生き物だろ?」
「……あんなことするの、雅樹さんだけだよ!」
「そんなことないよ。僕も父さんに教えてもらったし、……いまは怒ってても、いつか、「雅樹さんありがとう」……て、いう日が来るかもしれないぞ」
いたずらっ子のような顔で笑う雅樹さんは、本当に楽しそうだ。
怒ってたはずのボクも、無邪気なその笑顔につられて、いつの間にか笑っていた。
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