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<ボクの秘密 その2>
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隣の居間で寝ていた母さんが起き出した。
その少し前から目覚めていたボクは、布団の中でじっと待っていた。
母さんが朝ご飯の支度をしに、台所へ行くのを……。
いまボクのおちんちんは、猛烈に勃起している。
母さんの気配が台所に移動したのを確かめてから、熱くて硬いおちんちんを、パンツの中から引っ張り出す。
ボクにはまた1つ、秘密が出来た。
梅雨に入る少し前に、オナニーを覚えたことだ。
罪悪感がないわけじゃないけど、いつの間にか、するのが当たり前になった。
そのせいで、雅樹さんの顔をまともに見られなくなったし、いっしょにお風呂に入りたくても出来ない。もちろん、泊り行くこともなくなった。
理由はこれだ。
オナニーのとき、雅樹さんの顔や裸を思い浮かべていたからだ。
もし、お風呂にいっしょに入ったり、いっしょの空間で寝たりしたら……どんなことになるのか、不安で仕方がない。
だから、この秘密だけは、絶対、雅樹さんに知られてはいけなかった。
いつもいっしょにいたいのに、そう出来なくしたのは、ボク自身だ。
「こっち来いよ。教えてやるから……」
雅樹さんにそう言ってからかわれたけど、結局は教わらなかった。
実際には、知紀や部活の友人から仕入れた情報を、自分なりに試してみた。
父さんや兄弟のいないボクには、そういう知識が極端に疎かったので、正しいやり方かどうかなんて分からなかった。
だから、初めてのときは、散々だった。
あっ、という間に終わった。……としか言いようがない。
気がついたら、パジャマの上着や布団、畳の上と、あちこちに飛び散らせてしまっていた。
それからは、注意するようにしている。
経験から、ティッシュの中に射精すると、汚さずに済むことが分かった。
このアパートに越してきたとき、母さんは寝るだけだからと、奥の部屋をボクの勉強部屋 兼 寝室としてくれた。
1人部屋なので、夜寝る前にでも出来そうだけど。隣の部屋に母さんがいると思うと、やっぱり気が引けた。だから、ボクがオナニー出来るのは、母さんが起こしに来るまでの、朝のこの時間しかなかった。
取り出したボクのおちんちんは、ガチガチに勃起して、おしっこの出る穴まで広がっていた。
自分のものだけど、いつまでたっても見慣れないし、可愛くない。
充血して熱いおちんちんを軽く握ると、手のひらを使って擦り出す。
前みたいに勃起しただけで痛むようなことはなくなったけど、乱暴にするのはまだ怖いので、いつもやさしく刺激するところから始める。
そのうち、母さんの包丁を使う音とボクのおちんちんを擦る音に、くちゅっ、くちゅっ、という変な音が混じり出す。
おちんちんは赤い血の色をして、弾けそうなくらいパンパンに膨らんでいる。
先端の割れ目から、透明のネバネバしたものがひっきりなしに溢れてくる。それが、音の正体だった。
(…雅樹さん、雅樹さん……雅樹さん!)
声を堪えているからなのだろうか?
苦しくて、せつなくて……堪らなくなる。心の中で、雅樹さんの名前を何度もよんだ。
雅樹さんが欲しい!
欲しくて、欲しくて、頭が変になりそうだった。
きっと、雅樹さんに飢えてるんだと思う。
それがどういうことなのか、ボクにはよく分かっていないけど。
ただ、分かっているのは、心はいつも雅樹さんを欲しがっていた。
呼吸が荒くなる。でも、もう声を堪える余裕はなかった。
そのうち、ボクは怖さも忘れ、強い力で擦っていた。
音がぐちゅっ、ぐちゅっと、塗れた感じに変わったら、あともう少しだ。
終わりに向けて、ひたすらおちんちんを擦った。
枕元に手を伸ばすと、用意しておいた箱の中からティッシュを引き出す。
それでおちんちんの先端をくるむと、ボクは小さく「うっ」と呻いて、その中に射精した。
猛ダッシュした後みたいに、ハアハア息をする。心臓がバクバクしてて、しばらく動けなかった。
射精は何度経験しても、苦しいのか気持ちいいのかよく分らないし、オナニーの後は、いつも切なくなる。
ボクは毎朝のようにオナニーをしては、反省した。
いけないことだと分かっているけど、雅樹さんを汚す誘惑にいつも負けてしまった。
ティッシュの中に吐き出されたものは、ボクの中のドロドロとした汚い部分そのものみたいで、見るのが怖かった。だから、中を見ないように丸めて、ゴミ箱に捨てた。
もう、呼吸は落ち着いていた。
オナニーの後始末を終え、パジャマのズボンを元に戻す。
ボクはごろんと寝返りを打つと、布団中で身体を丸めながら、後悔する。
何も知らなかった頃に、戻りたいと思ってしまう。
そしたら、また雅樹さんといっしょにお風呂に入れるし、ときどきは泊まりに行くことだって出来るのに、と。
大人になるということは、後悔を積み重ねていくことなんだと、ほんの少しだけどボクは理解した。
そして、今朝も母さんが起こしに来るまでの間に、ボクは新たな後悔を1つ積み重ねた。
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