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一人暮らし
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「かーがーわー君・・・・」
高校を卒業して実は憧れていた夢の一人暮らしが始まったが現実はほぼ毎日、賀川が入り浸っていた。
今日も勿論、賀川が来ていて南のベッドを占拠しながら参考書を読んでいた。
「何ですか?」
参考書から目を離して視線を向けてくる自分の恋人に南は脱力する。
「お前さぁー、平日は家に帰れば?」
「・・・・誰か連れ込む気でしょ?」
「アホか。佐々木ぐらいしか来ないっつーの」
お茶を入れて飲みながらボヤく南に賀川がベッドから降りる。
ふかふかの絨毯が敷かれた床に座って近くにある簡素なテーブルに肘を曲げ頬杖をついて賀川は南を見つめた。
「もう、このまま同棲しません?俺んち親、海外だし」
「約束しただろ?高校卒業してから」
頑としてこの条件を譲らない南に賀川が溜息を吐く。
「先輩、大学楽しいですか?」
上目遣いで聞いてくる賀川に南がキラキラした笑顔で頷いてきた。
「うん!一時は人見知りと課題やら環境の変化に挫けそうだったけど、落ち着くと楽しいよ!佐々木もいるし、俊介兄ちゃんもいるから寂しくないし!」
でた。
俊介兄ちゃん推し・・・・
顔には極力出さないけれど賀川の心は穏やかではなかった。
「後、佐々木に彼女が出来ましたー!!!」
賀川の分のお茶とお菓子を持って来て南が笑いながら話す。
「すっごい大人しい子なんだけど、いきなり食堂で佐々木に大声で告白してきたんだ。ビックリしちゃった!しかも、メガネ掛けてるんだけど取ると可愛くって佐々木、鼻血だしたんだ〜!アハハハハ!!!」
その時の事を思い出したのか南は机をバンバン叩いて大笑いしていた。
そんな南の手を掴んで賀川は自分の方へ引き寄せ床に押し倒す。
「へ?・・・・なに?」
笑い過ぎて涙が滲む目頭をペロっと舐めると南が赤くなって硬直した。
「先輩が楽しそうで嬉しい反面ムカつく・・・・」
「はぁ!?どういう事だよ?子供みたいな事言うなよな〜」
賀川を押し避けようとする腕を床へ押さえつけられて南はこの状況に慌て始めた。
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