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昼。
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「はぁぁるちゃぁぁぁぁぁぁんっ!」
「うわぁっ!っ、びっくりした…。急に抱きつくなっていつも言ってるだろ…。それに、もう昼」
「うぅ……ごめん…。…でも、春ちゃん見ると我慢できなくってつい…」
「犬か、お前は」
幼馴染の大宮光汰は俺に軽くはたかれても嬉しそうにしていたが、突然何か思い出したようにはっとするとこちらに迫ってきた。
「春ちゃん」
「……なんだよ」
光汰の顔がじりじりと近付いてくる。
出会ったばかりの頃は天使のように可愛らしかった光汰は中学に上がった辺りからどんどん背が伸び始め、元から整っていた顔は今ではファンクラブが存在するほどのイケメンになった。
男子にはからかわれ、女子には可愛いとしか言われたことがないほどの女顔で、また自分の願いとは裏腹に身長も162cmと男子高校生にしては小さい。
身体だってお世辞にも男らしいとは言えない俺なんかとは大違いだ。
小さい頃は俺の方が背は高かったのに…。
「う……、俺もあと20cmあれば……お前なんか…」
「何ぶつぶつ言ってるの?っていうか春ちゃん、今朝俺を置いて先に登校したでしょ」
「日直だったんだから仕方ないだろ」
「なんで言ってくれなかったの!」
「言ってもどうせお前起きないだろ、朝弱いんだから」
俺がそう言うと光汰はぐっと言葉に詰まってぶつぶつ言い訳をし始める。
……超が付くほど朝が弱い光汰は、基本的に誰かが起こすまで自分では起きられない。
だから、誰も起こす人がいない時は今日のように昼に登校、というのも珍しくなかった。
それを知ってからというもの、俺はついでだからと毎朝光汰を起こしに行っている。
「お。今日は痴話げんか?お熱いねぇ~」
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