アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
心をほどいて、心を結んで~3
-
「相原には関係ないことだ。オレ、個人の問題だ。」
「この場に及んで関係ないとかよく言えるよな!」
「俺が……俺が、どんな気持ちで……」
「………とにかく、今日は送るからおまえはもう帰れ。」
どうしてそんな平然としてられるんだ。
俺だけかよ、こんなに苦しいのは……
俺だけこんなに必死になってバカみてーじゃねーか。
どうして、どうして……
「ほら、行くぞ。」
無理矢理掴まれた腕を嫌だと振り払う。
「おまえの口から理由を聞くまで俺は帰らない!」
「はぁ……もう勝手にしろ!!オレに関わるなって前にも言ったろ!」
「だったら!……だったら、どうしてキスなんかしたんだよ…どうして…惑わすような事言ったんだよ!!おまえのせいで俺の頭ん中ぐちゃぐちゃだよ……!
俺ばっか余裕なくて、苦しくて……」
気付いたら、目の前の橘がものすごい驚いた顔をしていて、そしてだんだんと視界が滲んでいく……
瞬きをしたら、それはぽたぽたと床へ零れ落ち染みを作っていった。
あぁ、俺………泣いてんだ
ぼんやりと実感した次の瞬間、
「………ったく……、泣くなんて反則だぞ……」
そう言われ、
次の瞬間、
強く、抱きしめられた────
そして、
お互いの心臓の音が重なり合うような感覚を覚えた気がした瞬間、
俺はそのまま意識を失った…………
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
60 / 530