アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
変なアイツ
-
雲一つない青空、すがすがしい空気、
少し蒸し暑いけど、俺はこの季節が好きだっ!
まだ夏にもなってないけど、
梅雨はもうすぐで終わり。
高校生活にもだいぶと言っていいほど
慣れて友達も何人かできた。
ああ、あんなに苦労して入ったあの高校も
慣れちゃあそんなに苦労が
感じられないんだなぁ……
なんて思ったりしながら家周辺をジョギング中。
運動部とか部活は入ってはいないけれども、
やはり学生は文武両道を目指すべきという
俺のポリシーに従い、体力をつけている。
といってもそれが活躍するのは、
体育の授業だけだけどね……。
「……ん……?」
そんなことを考えながら走っていると、
なにやら足元に大型犬(ラブラドールだとおもう)が擦り寄ってくる。
なんかたれ目でこいつ、可愛いー……。
思わず足を止めて犬を撫でる。
「お前、どっから来たんだよー? すっげーふわふわだしっ!あ、お前なんか高級っぽそうな首輪つけてんじゃんか」
擦り寄ってきた犬が大型犬にも関わらず
可愛い反応をしてくるのでつい俺も顔がほころび、デレデレしながら聞く。
よく見ると、犬の首元にキラーッと光る金色の首輪がされており、名前は……
「……べるほんと?」
ベルホントってうまーく切り分けたらベル、ほんと?……なんちゃってっ。
犬の名前に少し苦笑しながらも、ワンッと一吠えしたので、名前はベル君(勝手に略しちゃったけど)だそうだ。
とりあえず、ベル君の首輪からつりさげられている小さな骨の形をしたキーホルダーの裏に飼い主と住所が簡単に書かれていたので、そこにいくことにする。
なんかベル君一人っぽいし……、
きっと飼い主、探してるんだろうなぁ……
なんて思ったり。
「……ベル君、君はお金持ちだったんだな……」
ベル君を連れてその家に来てみたが、
それはもう豪邸であって、
こんな所にこんなお屋敷があったなんて。
生まれてきてこの地域に住んでいるが、
俺でも知らなかった場所あるんだなと
改めてこの市が大きいということを実感しながら家のインターホンを鳴らす。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 28