アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
午後は絶対に帰って見せる
-
「はぁああ!?あんた、何言ってんの、ばっかっじゃねぇえの?」
名前も知らない俺様野郎に誰が世話係!?
ってゆうか、世話係ってなんなんだよ。お前は子供かって言いたい。
と俺は瞬時に思ったし、めちゃくちゃ拒否する。てゆうか世話する義理ねえしと思いながら相手の言葉を待つ。
すると、奴はそのまま表情を変えずにさらりと言ってのけた。
「だって俺の生活がピンチだし。誰かに世話してもらわないと困る」
何その自己中心的な意見。俺、どーでもいいんですけどそんな意見と思いつつ、さらに言い返そうと言葉を紡ごうとした時、野郎はベル君を抱き上げる。
何すんだ?と思いながら嫌がるベル君と野郎を見つめる。
「ベルがどうなってもいいというのか、お前は?ベルホントが俺と共に餓死していいと?」
知らねえよ!?そいつ、お前の犬だろ!?とツッコミ入れたい。
だいたい自分の犬だろ、責任持て、責任をとじーっと睨みながら目で訴えると、野郎はベルに何かを合図した。
すると、ベル君はコクッと頷き、野郎から離れ俺の下へ擦り寄ってくる。
「んー、なんだぁ?可愛いなぁー……ってそうじゃなくてっ!!」
くそぉ……、流されるとこだった。
危ねえ危ねえと心を落ち着かせながらベル君を見ると、『置いててっちゃあ嫌ぁ……行かないで桂ちゃん……』ときゅるきゅると目を潤ませられ、何とも言えなくなる。
「そんな可愛く潤ませられてお前は理不尽にもこの家から出ていくというのかっ!?」
なぁ!と両肩を掴まれながら、体を揺さぶられる。
―― 何この今出て行こうとする奥さんを止めるような会話……。
じゃ、じゃなくてっ。確かにここまで潤まれられたらどんなに理不尽でもおいていけない。
「じゃあ、ベル君だけ連れていきます」
・・・なんで!?という大きな低い声が響いた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 28