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3-1 (雪夜side)
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バイト面倒くせぇー。
そう思いながら店内をふらついていた俺は、バイト終わりに、昨日取り置いてもらった、星によく似たぬいぐるみを受け取りに行こうかと考えていた。
早目に取りに行かねぇーと、取り置いてもらってる事自体忘れそうだからな。
そんな事を思っていた時だった。
聞き覚えある小さな声に誘われて。
嘘だろ?と思いそちらを見れば、そこにいたのは星と知らない男子だった。
俺はすぐ2人に声をかけて、いつもの営業スマイルで微笑んだ。ランニング用のシューズが欲しいと言った、男子のシューズのサイズを合わせてやって。
俺がここの店員だと伝えると、星は驚いていた。
1人取り残された星に、ラインの写真の感想を直接伝えてやって。真っ赤になって恥ずかしそうにしている星が、すげぇー可愛く思えた。
本当は、ラインの返事をすぐにしてやるつもりだった。でも、焦らしてみるもの悪くないと思い、俺はわざと既読だけして放置しておいたのだ。
本当に星が俺の事考えてたなんて思うと。
なんかすげぇー嬉しいんだけど。
そんな星の事をもっと知りたい。
一緒にいた男子の名前を聞いてみたら、親しそうに下の名前で呼んでいて。何故か苛立つ俺がいた。
泊まりの約束を強引に押し付けて。
今日の夜9時。
星の家の近くのコンビニで待ち合わせ。
親が心配しないようにと。
親にはダチの家に泊まりに行くと言って、泊まりの許可をもらえと説明して。拒否権はないと念を押した。
星は思いの外、物分りがいいらしい。
そんな星の頭を、無意識のうちに撫でていた俺。
星といると、何故こうも触れたくなるのだろう。
昨日会ったばかりのヤツに。
知りたくて、触れたくて。
自分の中の謎の感情を振り払うように。
俺は泊まりの約束を星に無理矢理押し付けた。
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