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そもそも。
キスマークなんていつ付けられたのかオレ、知らないし。
兄ちゃんがキスマークって言ってたから、そうなんだーって思ってたけど。
「なぁ、セイ。その痕ってさ、どんな気持ちで付けるか知ってる?」
「はぁ?知らない。というより、キスマークって口紅でシャツにつくものじゃないの?」
オレが知ってるキスマークって、女の人が口紅で付ける唇のマークなんだけど。
白石さんが付けたやつは、ただの内出血じゃん。小さい頃、よく痕が付くのが面白くてちゅーぅって吸って腕につけて遊んだやつ。
白石さんが付けた痕は、キスマークにならないんじゃないの?
「セイ、それマジで言ってんの?」
「うん。え?違うの?」
弘樹はクスクス笑う。
「セイが言ってるのも間違いじゃないけど、大人がいうキスマークは、今セイの首筋に付いてるやつの事をいうんだよ」
「これはただの内出血じゃん」
「その内出血をキスマークっていうの。自分の首に、自分でその痕は付けれないでしょ?好きな人のカラダのどっかに、唇で強く吸って、痕が残るのがキスマーク。しかもセイの場合は、首筋っていう目立つ所にわざわざ付けてある。お前は俺のモノだっていう独占欲の象徴」
弘樹の説明に、オレの顔は真っ赤になる。
なんという痕を白石さんは…………。
でも、なんか嬉しい。
オレの事、そんなに想ってくれてるんだぁ。
「セイ。そんな痕をなんでイケメンに付けられてんの?」
「………さぁ?」
「さぁ?って。セーイ?お前もっと自分が可愛い事、自覚してくんない?」
弘樹、意味分かんない。
「オレ、男だけど」
「はぁ…………これだからセイ君は。俺がどさくさ紛れに告白した事も、もう忘れてんだろ?」
告白……あ、さっきの。
「え?まぁ、えへへ………」
オレは、弘樹の告白の事をすっかり忘れて。白石さんが付けてくれたキスマークの事で頭がいっぱいだった。
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