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いつも通りの仕事をこなしながら、弘樹という名のお客様を待っている俺。
俺に名前覚えてもらって。
その上待っててもらうなんてVIPだなぁ、弘樹クン。
光が前に、星にちょっかい出してる幼馴染みがいるって言ってたのは弘樹の事だったってことか。
バイトも1時間を過ぎた頃。
星と同じ制服を少し着崩して、俺に真っ直ぐに向かってくる男子が1人。
弘樹クンの登場………………ですか。
「あの、ちょっと聞きたい事があるんですけど」
「どうされましたか?」
俺はあくまで、営業スマイルで接客するフリをした。
「星にキスマーク付けたのアンタですよね?」
おぉ、すげぇーな。
ド直球。
答えてやりたいが。
ただ今、俺はバイト中………なので。
「お客様のご質問に、ここではお答え出来ません。大変申し訳ありませんが、僕の勤務が終了してからでもよろしいですか?」
言葉使いは丁寧に。
「終わるの何時?」
タメ口かい。
「遅くても19時半にはこちらの勤務、終了致しますので。1度ご帰宅して、私服に着替えて来ていただけますか?一応、親御さんには帰りが遅くなる事をお伝えして下さい。話が長くなってしまう可能性がございますので。それでもよろしければ、お答えいたします。19時半に、こちらのショップの前でお待ちしておりますので」
さて、どうする?
「わかった……………19時半に必ず来るから待っとけよっ!!」
弘樹は俺にそう言い放つと。
あっという間に消えていった。
なんか。
若いっていいなぁ。
アイツ、星の事好きなんだろーなぁ。
他人事のように思ってしまうのは、年長者としての余裕からなのか。それとも。
…………星って男にモテんだな。
そんな事を考えつつ、俺は19時までのバイトの時間を過ごしていった。
バイトの時間を終えて。
俺が外に出ていくと、ショップの前で弘樹が腕を組んで待っていた。
ちゃんと言いつけ守って、私服じゃん。
制服だと面倒だからな。
弘樹はさっきの制服姿とは違い、ベージュのパンツに白シャツ、ネイビーのカーディガンを羽織っていた。
これなら補導される事もねぇーだろ。
帰り、何時になるかわかんねぇーからな。
「先程お声をかけて頂いた白石と申します。お待たせしてしまい申し訳ありません。とりあえず、ゆっくり話せる場所に移動しましょう。ついて来ていただけますか?」
俺は弘樹に近寄りそう言うと、駅地下にあるファミレスに入った。
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