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仕事帰り
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夜の8時頃。
仕事が終わり、俺は家に帰っているところだ。
まだ8時ということもあって、散歩をしている人や同じく家に帰っているという様子の人…。
多くの人が俺とすれ違い歩いている。
歩いていると、ふわりと どこからか手料理の匂いがする…
良い匂いだ…。
その時、腹がぐぅ…と、間抜けな音を立てる。
「腹…へったな…」
なんか買って帰るか…。そう思い、近くにあったコンビニに寄る。
んー…。でもコンビニ弁当は大体 食い飽きてんだよなぁ…。
ずらーっと目の前に広がる弁当を見て思った。
うまいけれど、こう毎日も続くと流石に飽きてくる。
料理は人並みにできるが、家に帰ってから料理しようという気にはなれないのだ。
適当に選んだ弁当とビールを手にしてレジに向かった。
ピッピッ…とバーコードが読み込まれていく。
店員さんは女子高生のようだった。遅くまでご苦労様だなぁ…なんて、ふと思った。
「820円になります。」
お会計を終えた店員さんがそう言うので、俺は1000円札と20円を差し出した。
「1020円お預かりしましたので、200円のお返しになります。」
差し出された お釣りを手にしながら、どうも。と目で告げた。
「あ!すみません!700円以上のお買い物をしていただいたので、くじが一枚引けます!」
急に店員さんが大きな声を出すので少しビックリした…。
んんー…、たぶん俺くじ運ないけどな…。
そう思いながらも、差し出されたくじが入っている箱に手を入れガサガサと探り一枚引き抜いた。
「あ!アイス!当たってます!おめでとうございます!」
へぇ?…俺でも当たるんだ…。「…ありがとうございます。」
そう言って 笑うと店員さんが少しぽっと赤くなった。
ん?どうしたんだ?よく分からなかったが、俺は当てたアイスを受け取りコンビニを後にした。
俺がくじで当たるなんて…逆に何か悪いことでも起こりそうだな…。
歩きながら俺は そんな事をぼんやりと考え、当たったアイスを口にした。
「あ…、うま…。」
口の中に広がる甘さが疲れを少し癒してくれている気がした。
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