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18歳以上ですか?
11にしおりをはさみました!
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11
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「俺、高梨 司。おまえは?」
うぅ…、いささか唐突過ぎる…自己紹介…。
そいつは、きょとんとして、それから にっこり笑って言った。
「え…と…、ふゆ…冬です。」
「…ふゆ?」
「はい。春夏秋冬の冬。」
うーん、さすがにフルネームは 言いたくない…か。
ま、いいか。
「冬…か。うん。
冬、雪 好きか?」
「はい。とっても」
にこにこ笑って言う。「そりゃ、スキー出来るけどなー。どっちかと言うと、あったかい方が いいな。」
俺の感想に、冬は にこにこ 笑ってるだけ。
公園にいる時から感じてたんだけど、こいつ、めっぽう口数が 少ない…。
にこにこ 笑って聞いてるだけだ。
それから、しばらく話して…って冬は にこにこ聞いてるだけだったが
「あ…雨 止んだぞ、冬。
遅くなっちまったな。家の人、心配してるだろ?」
しまった…家に電話、掛けさせておけば 良かった…。
「いいえ。…でも もう帰ります。」
なごり惜しそうに笑って、スープのカップ、見つめてる。
だから、何なんだ…?
帰るの、嫌?
それとも スープが気に入った?
わからーん…!
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